12月12日 四街道自然同好会
 『気がついたら「セミが鳴かなくなったなぁ」とか、「そういえば秋の虫が鳴いてないなぁ」なんて思うと、季節が変わっていたということがよくありました。

 冬枯れの、何となく寂しい山とか雑木林なんかを歩いていても、やっぱり家の温もりが懐かしくって、自然と対話をすることも忘れてしまい、ついつい足早に通り抜けようとしてしまいます。小径に落ちた枯葉のカサカサなる音にハッと気がついて「何しにここへ来たんだろう。日頃の疲れを落としに来たんじゃないか」って自分自身に言い聞かせ、ポケットにしまい込んでいた両手を出して、肩の力を抜きます。すると、さっきまでは木枯らしが梢を抜けていく音とか、枯れ落ちた葉の上を歩く自分の足音とか、殺風景な音しか聞こえてこなかったのに、今度は野鳥の囀りやら、キツツキ(コゲラ)が木をこつこつ叩く音とかが耳に入ってきました。そして、寒い寒いと思って肩に力を入れていたときよりも、体が暖かくなってくるから不思議です。
 なにも自然に囲まれて暮らしていなくても、自分自身の中に自然に対する思いやりの気持ちをしまっておく心の余裕があれば、いつでも目や耳を傾ければ、季節の移り変わりを読みとることはできると思います。

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 昨晩の帰り道、家の屋根の上に ぎょしゃ座のカペラという明るい星が、僕の心に合わせたかのように気忙しくチカチカまたたいているのが見えました。僕は歩くのをやめ、星空を仰ぎ見ました。オリオンもふたごの星々もまたたいています。仕事仕事で忙しいと言っている間にも、北風は電線をふるわせながら冬を連れてきました。

 星のまたたくリズムをずらすようにしてゆっくり歩き出すと、見えなかった冬の星座たちがたくさん見えてきました。』

---四街道自然同好会・1月18日号(1995)/一番星のなる木


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