このページでは、私の好きな「デンオン・アリアーレ・シリーズ」を紹介します。もともとデンオン・アリアーレ・シリーズは、フルートの有田正広を中心としたバロック作品を紹介するというコンセプトでスタートしたシリーズでしたが、2013年現在までに、有田氏を中心とする日本の演奏家たちによるバロック音楽と、古典派の作曲家たちのカタログが多数リリースされるようになり、「バロック」にこだわることのない作品集をリリースています。 そして、このシリーズのユニークな点は、様々なアーティストの魅力あるアルバムが、私の好きな画家である有元利夫(1946-1985)の作品をジャケットに使用していることです。有元氏の作品は、自身もリコーダーなどのバロック音楽を奏でるだけあって、タイトルにも音楽用語や作曲家の名前が登場します。なので、音楽のコンセプトに見事調和しているのではないでしょうか。このおかげでビジュアル的にも統一感のあるシリーズとなり、ジャケットを飾って眺めながら音楽を楽しむことができるのです。 ここでは、1998年にリリースされた3枚を紹介します。 |
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ハイドンがお気に入りの作曲家になったのは、バロック的な一面を見せてくれたコープマンのディベルティメント集を聴いてからで、それまでハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンといった教科書トリオは苦手でした。それが今ではどうでしょう(笑)。そうなってくると、この一枚に手が伸びるのも時間の問題だったわけでしたが、そう思った頃、すでに廃盤になってしまっていました(あとはレコード店行脚の旅。 このアルバムで奏しているのは、2年前のベートーヴェンで弾いたものと同じ。ただし録音場所が異なっているので、音響の面での差異が感じられるのは仕方ないかもしれません。1996から2年しかたっていないピアノも、その歳月の間に、いわゆるエージングじゃないですが、弾きこなされてきて本来の音が出る、みたいな(スピーカーではよくやります)感じで、硬さが感じられたベートーヴェンと比べると、まろやかな感じを受けるのは気のせいでしょうか。ここで使われている楽器は、1795年に製作された楽器のコピー。実際には1994年に作られた楽器です。だから、まだまだ新品に近い楽器なのです(そこらへんが、星を眺めながら古の音を聴く、という私の趣向とは若干異なるのは致し方ありませんが)。 ブリリアントレーベルからボックスでリリースされているソナタ全集にも、小島さんはホッホランドの門下生ということで、もう一人のフォルテピアニストの福田理子さんと共に参加しています。せっかくなのでそちらの曲目も…
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