星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

 このページでは、私の好きな「デンオン・アリアーレ・シリーズ」を紹介します。もともとデンオン・アリアーレ・シリーズは、フルートの有田正広を中心としたバロック作品を紹介するというコンセプトでスタートしたシリーズでしたが、2013年現在までに、有田氏を中心とする日本の演奏家たちによるバロック音楽と、古典派の作曲家たちのカタログが多数リリースされるようになり、「バロック」にこだわることのない作品集をリリースています。

 そして、このシリーズのユニークな点は、様々なアーティストの魅力あるアルバムが、私の好きな画家である有元利夫(1946-1985)の作品をジャケットに使用していることです。有元氏の作品は、自身もリコーダーなどのバロック音楽を奏でるだけあって、タイトルにも音楽用語や作曲家の名前が登場します。なので、音楽のコンセプトに見事調和しているのではないでしょうか。このおかげでビジュアル的にも統一感のあるシリーズとなり、ジャケットを飾って眺めながら音楽を楽しむことができるのです。

ここでは、1994年にリリースされた4枚を紹介します。

 

ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集


1. ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 HWV359a*
2. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 HWV361 Op.1-3*
3. ヴァイオリン・ソナタ ト短調 HWV364a**
4. ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 HWV371 Op.1-13*
5. ヴァイオリン・ソナタ ト長調 HWV358*
6. ヴァイオリン・ソナタ イ長調 HWV372 Op.1-14**


寺神戸亮:バロック・ヴァイオリン
♪Francois Bodart, Beez-sur-Mewse, 1991, after Stradivarius, 1708
クリストフ・ルセ:チェンバロ
♪Bruce Kennedy, Amsterdam,1988, after P.Taskin, Paris, 1769*
♪Bruce Kennedy, Amsterdam,1985, after M.Mietke, Berlin, 1702-4**
鈴木秀美:バロック・チェロ**
♪Andrea Amati, Cremona, ca.1570
上村かおり:ヴィオラ・ダ・ガンバ*
♪Francois Bodart, Chastre, 1985, after Johannes Tilke

♪1993年2月26〜3月9日 オランダ、ハーレム、ルター教会

- ジャケット:1人の芝居 -

 

 今では、すっかり日本人として世界的なバロック・ヴァイオリニストのとして活躍していますが、このころはまだアンサンブルのメンバーとしてのレコーディングが目立っていましたが、このヘンデルのヴァイオリン・ソナタはルクレール(1993)に次ぐ寺神戸氏のソロ第二段ですが、この二組は同時にセッションが行われているので、順番が後になっただけで、このアルバムも1stといっても差し支えないと思います。
 そんなわけで、地元でクイケン四重奏団のヴィオラ奏者として来日した際、このアルバムにサインをしてもらったのですが、嬉しそうなしぐさと表情が印象的でした。今では把握しきれないほどのレコーディングを行っていますが、ソロとしてはこのアルバムが出発点となり、未だに明るい音色のヘンデルが瑞々しく鳴り響いています。 




偉大なる世紀のフルート音楽


Disk1
1. オトテール:フルート・トラヴェルシェール・ソロのためのプレリュード
2. オトテール:組曲 第3番 ト長調 Op.2-3
3. ブラヴェ:ロンドーによるジグ ホ短調
4. ブラヴェ:ソナタ 第3番 ホ短調 Op.3-3
5. ボワモルティエ:ソナタ 第2番 ト短調Op.91-2
6. ルクレール:ソナタ ホ短調 Op.9-2
7. オトテール:組曲 第2番 ハ短調 Op.5-2

Disk2
1. デュパール:組曲 第1番 イ長調
2. ブラヴェ:2本のフルート・トラヴェルシェールのための組曲 ホ短調 Op.3-3*
3. オトテール:組曲 第3番 ハ短調 Op.5-3
4. ブラヴェ:ソナタ 第1番 ト長調 Op.2-1
5. オトテール:フルート・トラヴェルシェール・ソロのための「エコー」
6. オトテール:組曲 第4番 ホ短調 Op.2-4

有田正広:フラウト・トラヴェルソ、フルート・ダムール
♪Roderick Cameron, California.1989, after Hotteterre, Paris, ca.1700
♪Thomas Lot, Paris, ca.1735
♪Alain Weemaeles, Brussels, 1988, after I. H.Rottenburgh, Brussels, ca.1720
♪Rudolf Tutz, Insbruck, 1993, after G.A.Rottenburgh, brussels, ca.1750
♪Thomas Lot, Paris, ca.1740

菅きよみ:フラウト・トラヴェルソ*
Denis Vincent, Paris, ca.1740
平尾雅子:ヴィオラ・ダ・ガンバ
♪Joachim Tielke, Hamburg, ca.1695
今村泰典:リュート、バロック・ギター
♪Theorbo; Mathias Durvie, Paris, 1978, after Matteo Sellas, Venice, 1640
♪Baroque Guitar; Peter Biffin, Murrurundi, 1982, after Jean Voboam, Paris, 17th century
有田千代子:チェンバロ
♪Anonymous, Early Flemish School, supposedly from the Ruckers family, ca.1630,
"Grand Ravalement", ca.1700,France
♪Giovanni Baptista Magnelli, Florence, 1688 ♪1993年11月22〜27 東京、秋川キララ・ホール ジャケット:幕間の再会 -

 

 



バッハ:音楽の捧げもの


有田千代子:チェンバロ
♪Anonymous, Early Flemish School, supposedly from the Ruckers family, ca.1630,
"Grand Ravalement", ca.1700,France

有田正広:フラウト・トラヴェルソ
♪Alain Weemaels, Brussels, 1988, after I. H. Rottenburgh, Brussels, ca. 1720

寺神戸亮:バロック・ヴァイオリン
♪Giovanni Grancino, Milano,1690

松夏美:バロック・ヴァイオリン/バロック・ヴィオラ
♪Baroque violin; Giofredo Cappa, Saluzzo,1691/
♪Baroque viola;Tomaso Eberle, 1750,Prague

中野哲也:ヴィオラ・ダ・ガンバ
♪English, ca.1690

1993年12月15〜18 東京、秋川キララ・ホール

- ジャケット:百合 -

 

 ラモーのコンセール集に続く有田夫人のソロアルバム、といってもおかしくない内容の「音楽の捧げもの」です。私的にはチェンバロが主役なので、当然クレジットもレコードに反して、千代子さんを先に記載しています。当然でしょ(笑)。



テレマン:様々な楽器のための協奏曲集



有田正広:フラウト・トラヴェルソ

エリック・ヘーブリッチ:シャリュモー
ペ−ター・ヴェスターマン:オーボエ
アンドルー・マンゼ:バロック・ヴァイオリン
ラ・ストラヴァガンツァ・ケルン

1994年5月〜6月 ケルン、ドイツ放送ゼンデザール

- ジャケット:テアトル -

 

 




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