星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

 このページでは、私の好きな「デンオン・アリアーレ・シリーズ」を紹介します。もともとデンオン・アリアーレ・シリーズは、フルートの有田正広を中心としたバロック作品を紹介するというコンセプトでスタートしたシリーズでしたが、2013年現在までに、有田氏を中心とする日本の演奏家たちによるバロック音楽と、古典派の作曲家たちのカタログが多数リリースされるようになり、「バロック」にこだわることのない作品集をリリースています。

 そして、このシリーズのユニークな点は、様々なアーティストの魅力あるアルバムが、私の好きな画家である有元利夫(1946-1985)の作品をジャケットに使用していることです。有元氏の作品は、自身もリコーダーなどのバロック音楽を奏でるだけあって、タイトルにも音楽用語や作曲家の名前が登場します。なので、音楽のコンセプトに見事調和しているのではないでしょうか。このおかげでビジュアル的にも統一感のあるシリーズとなり、ジャケットを飾って眺めながら音楽を楽しむことができるのです。

ここでは、1995年にリリースされた5枚を紹介します。

 

ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集


1. ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ホ短調
2. ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ハ短調
3. ヴァイオリン・ソナタ 第8番 イ長調
4. 「ロザリオのソナタ」パッサカリア ト短調
5. 「ロザリオのソナタ」ソナタ 第6番 ハ短調
6. 「ロザリオのソナタ」描写的なヴァイオリン・ソナタ イ長調

寺神戸亮:バロック・ヴァイオリン
♪Francois Bodart, Beez-sur-Mewse, 1991, after Stradivarius, 1708
シーベ・ヘンスラ:チェンバロ
♪Bruce Kennedy, Amsterdam,1988, after P.Taskin, Paris, 1769*
上村かおり:ヴィオラ・ダ・ガンバ
♪Francois Bodart, Chastre, 1985, after Johannes Tilke

1994年8月 デンバーグ、旧カトリック教会

- ジャケット:雲 -

 

 



J.S.バッハ/管弦楽組曲全集


1. 管弦楽組曲 第1番 ハ長調 BWV1066
2. カンタータ第29番「神よ、我ら汝に感謝す」BWV29よりシンフォニア**
3. 管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067*
4. 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
5. カンタータ第146番「我らは多くの艱難を経て」BWV146よりシンフォニア**
6. 管弦楽組曲 第4番 ニ長調 BWV1069

ラ・ストラヴァガンツァ・ケルン
アンドルー・マンゼ:バロック・ヴァイオリン
有田正広:フラウト・トラヴェルソ*
クリストフ・レーマン:オルガン**

1994年6月2、3日 ケルン、ドイツ放送、ゼンデザール
1994年10月24〜28日 ケルン、エマヌエル教会

- ジャケット:遥かなる日々 -


 せっかくのピリオド楽器による演奏なのに、ソリストはもちろんの事、オーケストラメンバーの使用楽器の詳細がないのが残念。



ハイドン:十字架上のキリストの最後の七つの言葉



-クイケン四重奏団-
シギスヴァルト・クイケン:バロック・ヴァイオリン
♪Giovanni Grancino, Milano, ca. 1700
フランソワ・フェルナンデス:バロック・ヴァイオリン
♪Francois Bodart, after Stradivari. 1989
マーレーン・ティアース:バロック・ヴィオラ
♪Anonymus, North-Italy, end 17th Century
ヴィーラント・クイケン:バロック・チェロ
♪attributed to Andrea Amati, Cremona, ca. 1570

1994年10月17〜20日 オランダ、ハーレム、ドープスヘジンデ教会

- ジャケット:麗色 -

十字架上のキリストの最後の七つの言葉はハイドンのお気に入りで、オラトリオ版、ピアノ版、そしてオリジナルであるオーケストラ版の編曲から生まれた弦楽四重奏曲版。クイケンがアリアーレ・シリーズの中で最初に取り上げたハイドン物が、この曲だったというのは意外でした。もっとポピュラーな曲があるのに。




コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集


1. ソナタ 第7番 ニ短調
2. ソナタ 第8番 ホ短調
3.ソナタ 第9番 イ長調
4. ソナタ 第10番 ヘ長調*
5. ソナタ 第11番 ホ長調*
6. ソナタ 第12番 ニ短調「ラ・フォリア」

寺神戸亮:バロック・ヴァイオリン
♪Giovanni Grancico, Milano, ca.1961
シーベ・ヘンスラ:チェンバロ
♪Harpsichord; Titus Grijnen, Amsterdam, 1993, After Giovanni Batista Giusti*
♪Positive Organ; Hans Elbertse, Soest, 1983
ルシア・スヴァルツ:バロック・チェロ
♪Anonymous, Germany, 18th century

1994年8月8〜10日 デンハーグ、旧カトリック教会

- ジャケット:二本の柱の間 -

 

 今では、すっかり日本人として世界的なバロック・ヴァイオリニストのとして活躍していますが、このころはまだアンサンブルのメンバーとしてのレコーディングが目立っていましたが、このヘンデルのヴァイオリン・ソナタは寺神戸氏初のソロ・アルバムです。地元にクイケン四重奏団のヴィオラ奏者として来日した際、このデビューアルバムにサインをしてもらったのですが、嬉しそうなしぐさと表情が印象的でした。今では把握しきれないほどのレコーディングを行っていますが、ソロとしてはこのアルバムが出発点となり、未だに明るい音色のヘンデルが瑞々しく鳴り響いています。 





モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集 1


1. ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K364(320d)*
2. ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K216

寺神戸亮:バロック・ヴァイオリン*
♪Giovanni Grancico, Milano, ca.1691
シギスヴァルト・クイケン:バロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ*
♪Giovanni Grancico, Milano, ca.1700
ラ・プティット・バンド

1995年5月17〜19日 オランダ、ハーレム、ドープスヘジンデ教会

- ジャケット:星の運行 -

 

 




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