|
2004年に自身の新しいレーベルMary's Treeから『RETURNING』をリリースし、2008年にはCOMPASSというレーベルからの『MEDITATIONS』という2作続けてリ・レコーディングでしたが、ようやく新曲が届けられました。とはいっても数曲、過去の作品を、異なるアレンジ、異なるアーティストと焼き直して新しい命を吹き込んでいます。そして今回のアルバムは2010年に急逝したベーシストT-Bone Wolkに捧げられています。 いくつか気になった曲を上げてみると、マイケル・ヘッジスから贈られたParlor Guitarを奏でてレコーディングされた「Castle Hill」は、印象的、というよりウィルはこの音色を好んでレコーディングに使っているので聞き慣れた色です。今回のアルバムの中では最もウィンダム・ヒルっぽさを感じます。ちょっとメランコリーな曲に感じるのはJill Haleyのイングリッシュ・ホーンのせいばかりではないと思います。 「For The Asking」と「A Koan From Hugh」は2001年の『HEARING VOICES』に収録されていた楽曲で、それぞれオリジナルはギターソロによる楽曲でしたが、今回のレコーディングに際し、「For The Asking」はJeff Osterに、そして「A Koan From Hugh」はJill Haleyにリードを任せて、よりイマジネーションが膨らみます。 「The River Is Wide/Shanandoah」はアメリカのトラディショナルソング。ウィンダム・ヒルでも『AMERICA』というコンピレーションでポール・マッキャンドレスがレコーディングしています。今回はギタリストのDavid Cullenが「Shanandoah」とメドレーにアレンジしています。 そしてもっとも印象的な曲、そして感傷的に浸ってしまう「T Bone Called It Motown」。オープニングはウィルの感傷的なギターソロに始まり、ヴォーカル、パーカッション、ホーンと厚みを増していくサウンド。圧巻です。 「Walk With Me」も『HEARING VOICES』からの楽曲ですが、こちらは前出の楽曲と違い、当時の音源をリミックスして収録していますが、詳細がクレジットされていない(edited it to make it even strongerとだけ)ので、もっとも古い音源かもしれません。なので下記のクレジットも、当時のミュージシャンを記載しました。 |
01.The Waves In Novenber 07.The River Is Wide/Shanandoah(traditional) 09.Driving |
2008年(MEDITATIONS)以降2010年までに、ウィルがギタリストとしてゲスト参加しているアーティスト及びアルバムは以下の通り。 |
Cobalt Interlude / Fiona Joy Hawkins---BLUE MOON(2008) |
〜Discography(Amazon へリンクします)、♪(レビュー)〜 IN SEARCH OF THE TURTLE'S NAVEL (1976)♪ IT TAKES A YEAR(1977)♪ CHILDHOOD AND MEMORY (1979)♪ PASSAGE (1981)♪ PAST LIGHT(1983)♪ CONFERRING WITH THE MOON(1986)♪ IMAGINARY ROADS (1988)♪ THE OPENING OF DOORS(1992)♪ WILL ACKERMAN / A WINDHAM HILL RETROSPECTIVE(1993) SOUND OF WIND DRIVEN RAIN (1998)♪ HEARING VOICES(2001)♪ RETURNING(2004/Mary's Tree)♪ PURE(2006) MEDITATIONS(2008)♪ NEW ENGLAND ROADS(2010) FLOW(2017)♪ WAS IT THIS LIFETIME -Pieces for Guitar 1995-2011(2019)♪ FOUR GUITARS(2019)♪ PROMISE / FLOW(2019)♪ BROTHERS(2021)♪ POSITANO SONGS(2022) |