Photo by Toshiharu Minagawa. |
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01. The Pink Chiffon Tricycle Queen |
すべてはこの1枚からレーベルの歴史は始まりました。 1976年に友人60人が5ドルずつカンパして自主制作盤としてリリースしたアルバムがレーベルの出発点として、第1歩(WH1001)となったのです。それがこのページにある黒ジャケットのアルバム。その後、CDジャケットのような白地ジャケットに変わりました。 ウィルの後のアルバムと比べると、荒々しさが残っていますが彼のスタイルの原石の輝きを見ているようです。曰く「シンプルなサウンド」であり「原点」であり、「本当の姿」がここに表れています。 収録曲の10曲は、ジャンルのカテゴリーにとらわれることなく、様々なスタイル、クラシックありジャズありフォーク、カントリーなど、弾きこなしています。 レコード針を下ろして、最初に聞えてくる曲はノリの良いカントリー調の曲で、途中からテンポが変わるメランコリックな展開は、ウィンダム・ヒルというページのオープニングにふさわしい楽曲でしょう。 ここに収録されている曲は1970~1975年にかけて作曲された楽曲が収められています。のちに何度もリメイクされることになる“Processional”(4)は、ウィルがスタンフォードの大学へ通っていた頃に『ロミオとジュリエット』の舞台のために書いた曲ということですが「オーバーダビングせずライヴ録音」というテクニックを披露し、彼の非凡なギタリストとしての存在を控えめながらアピールしているようです。 二人の女性のために書いた“Windham Mary”(3)と“Barbara's Song”(7)の美しいメロディはウィルならではの優しさを感じさせます。こんなにも美しい曲をプレゼントされた女性は幸せ者ですね(余談ですが、アッカーマンが2004年に立ち上げたレーベルはMary's Treeといいます)。 なお、このアルバムは1998年になってコレクターズ・エディションがリリースされましたが、残念ながら日本では未発売です(原盤WINDHAM RECORDS 01934-11001-2)。曲目などの変更はありませんが、ボーナス・トラックとしてエンハンスドCDの映像が収録されています。ここでウィル自身がアーティストとの出会いや、ウィンダム・ヒルの歴史を質問に答える対話形式で語ってくれています。 origin a windham hill story conversations with will ackerman about the music the label the artists will's music レーベル発足20周年には、このアルバムはリイシューされましたが、その際、エンハンスドCDとして、以下のコンテンツを楽しむことができます(ただし英語)。 |
~Discography(Amazon へリンクします)、♪(レビュー)~ IN SEARCH OF THE TURTLE'S NAVEL (1976) IT TAKES A YEAR(1977)♪ CHILDHOOD AND MEMORY (1979)♪ PASSAGE (1981)♪ PAST LIGHT(1983)♪ CONFERRING WITH THE MOON(1986)♪ IMAGINARY ROADS (1988)♪ THE OPENING OF DOORS(1992)♪ WILL ACKERMAN / A WINDHAM HILL RETROSPECTIVE(1993) SOUND OF WIND DRIVEN RAIN (1998)♪ HEARING VOICES(2001)♪ RETURNING(2004/Mary's Tree)♪ PURE(2006) MEDITATIONS(2008)♪ NEW ENGLAND ROADS(2010) ♪ FLOW(2017)♪ WAS IT THIS LIFETIME -Pieces for Guitar 1995-2011(2019) ♪ FOUR GUITARS(2019)♪ PROMISE / FLOW(2019)♪ BROTHERS(2021)♪ POSITANO SONG(2022) |