ウィリアム・アッカーマン(William Ackerman) 彼の活動はそのままウィンダム・ヒルの歴史と言っても良いでしょう。木のぬくもりが1本のギターから生み出され、まるで彼らの語らいを聴いているかのようなフィンガー・ピッキングによる美しいメロディ。 そんな彼も実は剽軽な男で、1985年に彼のパフォーマンスを生で観ることができました。特にマイケル・ヘッジスがビートルズの“Come Together”を演っていたときの態度といったら…。 ちなみにその時はフィリップ・アーバーグと3人で来日し“水で救う世界の子供達チャリティコンサート”という趣旨の『ウィンダム・ヒル・イン・オリエント第8回公演』でした。 1949年11月3日(という説。孤児だったため、本人も正確な日を教えられていない)ドイツ生まれ。9歳のときにスタンフォード大学教授夫妻の養子としてアメリカに渡ってきました。アメリカに渡ってきたときの記憶(ドーヴァーの白い岩礁を通過したり、自由の女神が視界に入って来る光景をデッキの上から立って見ている自分)を時々夢に見るそうです。 ミュージシャンでありプロデューサー、そして建築家。当初はレーベルの発起人であり最高経営責任者(日本に紹介されて間もない1984年には辞職しています)だった彼も、1992年にレーベルの資産をBMGに売却後、1996年に新しいレーベル、初期のウィンダム・ヒルのような性格のImaginary Roadsを設立しました。しかし、ここからは本人の作品は制作されず、その後このレーベルも売却し、ウィンダム・ヒルから離脱すると、2004年にMary's Treeという新たなレーベルを設立しました。そして28年ぶりにギター1本によるアルバム『RETURNING』を制作し、2005年にグラミーを受賞、また2009年度のグラミーでも『MEDITATION』連続してノミネートされています(2009年2月授賞式)。 また、自身のスタジオImaginary Road Studiosを使って、数多くのミュージシャンのプロデュースを手がけ、その内容はウィンダム・ヒルを彷彿とさせる性格をもっています。CDリリースは、そのほとんどがミュージシャン自身のレーベルといったインディペンデント系なので、日本国内での流通がほとんどないため、あまり知られていません。また、Adam Wernerが立ち上げたNew Land Musicの共同設立者となり、『WOODSONGS』など興味深いオムニバスアルバムを手がけています。 |
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