星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)


「しし座とかみのけ座」tupichan 2021

エッセイ


もどるhome(一番星のなる木)




★エッセイ

タイトル/著者 タイトル/著者/出版社(出版年)/ISBN  
星三百六十五夜(新装版)
野尻抱影/著
恒星社(1992)
ISBN4-7699-0729-X


 星のエッセイ集といったら、先ず真っ先に挙げなければならない不朽の名作ではないでしょうか?1955年に初版が出版され、1960年に改装新版(添削と約20篇の入れ替えあり)、1969年(私が持っているヤツ)になってさらに改編となりました。筆写曰く「スモッグの東京となってからの随筆も」加わりました。
 いずれにせよ、NHKの「朗読の時間」でも取り上げられるほどの、古き良き時代の「心の星」に触れることができます。
野尻抱影の本1
星空のロマンス
野尻抱影/著
筑摩書房(1989)
ISBN4-480-36011-5


 数多い著作を全集としてまとめた『野尻抱影の本 1』は、星を語る(昭5/1930)、星座風景(昭6/1931)、星座春秋(昭9/1934)、星(昭16/1941)を、季節毎の星座順に配列替えをして、単行本には収録されなかった小話が収録されました。
天文台日記
石田五郎/著
筑摩書房(1972)
(分類)8044(製品)04018(出版社)4604


 星のエッセイ集の中で一番好きな書籍です。最初の出会いは中学校の図書館。中学生にはおよそ理解できないような、というよりも天文台を訪れなければわからないような情景があって、当時は「なんとなくムズカシイ」とさえ思ってしまったほどです。  その後、折を見つけては読み続けていくうちに、星のこととは全く関係のない話題に詳しかったりして、別の角度から星の楽しみ方について学びました(笑)。特に音楽を聴きながら星を見るというのは斬新で、それ以降、友人と深夜喫茶で聴く「星を見ながら聴く音楽」を探し続けています。(レビュー

天文台日記
石田五郎/著
中央公論社(2004)
ISBN4-12-204318-2


 上記紹介した本の文庫版(パチパチ!)電車の中でも読めるのが嬉しいです。これによく似た書籍が、野尻抱影の『星三百六十五夜』ではないでしょうか? まさに天文屋二世の名に恥じない名著!

星の歳時記
石田五郎/著
ちくま文庫(1991)
ISBN4-480-02565-0


「シリウス」の烈しいまたたきを寒風に凍てついた青氷とするならば、天の川の対岸左上片にやさしく瞬く「プロキオン」は日差しにとけそめた薄氷にもたとえられよう」昭和33年(1958)に出版された『星の歳時記』の文庫化。
天文屋渡世
石田五郎/著
みすず書房(2011)
ISBN978-4-622-08086-2


 石田さんの天文学以外の趣味趣向にあふれたエッセイ集。1988年出版と違って、シンプルな表紙… 名著『天文台日記』『星の歳時記』の完結編のようなエッセイ集。天文学者の趣味の広さは宇宙の広さに匹敵するかのよう。カール・セーガンもそうでした。
天文台から見た世界
古在由秀/著
読売新聞社(1990)
ISBN4-643-90071-7
明日への望み
私と天文学
みえてきた宇宙
天文学の未来像
随筆集太陽系の宇宙
宇宙船のみた太陽系世界の情景
宮本正太郎/著
京都コンピュータ学院(1983)

 
天文一夕話
中沢登/著
信濃教育出版部(1973)
信州教育出版社
 藤井旭のエッセイ『ふじい旭の新星座絵図』の中で紹介されていた一冊。出版は昭和48年ですが、執筆から27年経って出版。まだ読み切っていませんが、一日一話、寝る前にちょびちょび読むという、藤井さんがやっていたことを私も繰り返しています。
にいがた星紀行
沼澤茂美/著
野島出版(2008)
ISBN978-4-8221-0220-3
 
天文台電話番
国立天文台広報普及室
長沢工/著
新潮社(2001)
ISBN978-4-620-32260-5
抱腹絶倒!星空が見える日に読むことができないことのもどかしさ!(笑)(レビュー
はい、こちら国立天文台
星空の電話相談室
長沢工/著
新潮社(2001)
ISBN978-4-620-32260-5
 上記『天文台電話番』の文庫化(パチパチ)。これも電車の中で読める!(ただし車内で笑わないように気を使います)。
  改題されましたが補筆などは加わっていません。巻末に松本零士氏(漫画家、財団法人日本宇宙少年団理事長)の解説が入りました。
宇宙人の見る地球
須藤靖/著
毎日新聞社(2014)
ISBN978-4-620-32260-5
『天文台の電話番』に匹敵するエッセイ集じゃないでしょうか?難しい話題を織り交ぜながら、笑えます。ほんの表紙からして、そうでしょう? もっと「まじめに」考えさせられるのかと思いきや!?
宇宙を意図したのは誰か
人類が滅んだあとに存在するもの
磯部琇三/著
PHP研究所(1995)
ISBN4-569-54937-3
はじめにより「神の居場所が、地上から宇宙のかなたへ、いかに押しやられて来たかを示そうと試みた」
 宗教書ではないけれど、この両者がいかに密接にかかわり合って来たかなど、目線を変えての科学史の本です。そして最後には「世紀末などあってはならない。人類は種全体として、長く生きる努力をすべきなのである」と結ぶ。
 宇宙に関わると最終的には人類、地球、宇宙といった「存在」にかかわる哲学的な方向へ向くのかもしれません。


もどる(ほしのほん)home(一番星のなる木)