星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)


「西に傾く冬の星座」tupichan 2022

星座


もどる(ほしのほん)home(一番星のなる木)




★星座
表紙 タイトル/著者/出版社(出版年)/ISBN  
星座の神話
ー星座史と星名の意味ー
原恵/著
恒星社厚生閣(1996)
ISBN4-7699-0825-3

 今まで星座の本と言ったら藤井旭さんの『星座ガイドブック』を頼りにしていました。この原さんの『星座の歴史』は、タイトル通り「歴史」をメインに据えた各星座の履歴書のようなもので、眼からポロポロとうろこが何枚も落ちました。
星座の文化史
原恵/著
玉川選書(1982)
ISBN4-472-15472-2

 星座の歴史本として上記同著者の『星座』で星空への愛着がグングン伸びましたが、それにとどめを刺した一冊。今回は、大航海時代の新興星座へスポットを当てて、天文ファンの間にさえも「つまらない」といった烙印を押されてしまっている領域。そんなことはない!星座として誕生した当時の社会が反映されたとても現代的な、最前線といっていいアイデアに満ちあふれていました。少なくともこうした背景にまで掘り下げてくれた星座ガイドの本は今までなかったので、上記の本と比べると小さめの本ですが、星座ファン必携の一冊ではないでしょうか?
新天文学講座 第1巻 「星座」
野尻抱影編
恒星社版(1964)

 古い本ですが、アマチュア向けに編まれた今の「星座」の本とは違って、研究者、専門家等に向けた内容が逆に新鮮です。そのため星座神話といった要素はほとんど皆無で、星座の生い立ちや辿って来た歴史が語られています。個人的にはこうした本を探していたので、手放すことができません。これとよく似た本に、原恵著の『星座』があり、この新天文学講座に出会うまでは、私のバイブルでした。
中国の星座の歴史
大崎正次/著
雄山閣出版(1986)
帯の紹介より
「三千年にわたる中国星座の歴史的変遷、体系と構成、その特色についての総合的な叙述、難解な星座名全ての語義を明瞭かつ詳細に解説した名義孝、星座をめぐる諸問題の提示と解明、星座の中国文化に与えた影響の考察、また西洋星座・星名との同定表等、天文学と文科系諸学との学際的立場から中国星座学を樹立」
透視版 星座アルバム
藤井旭/著
誠文堂新光社(1972)
0044-3854
 未だに星座の本で、これを超えるものはないと思います。透明のセロファンに星座絵を書き込み、写真と重ねて姿を楽しむ。本人は他愛の無いアイデア本(2013年5月12日付け朝日新聞の「思い出す本 忘れられない本」より)とご謙遜しておいでですが、美術大学出身の面目躍如といったところでしょう。
星座への正体
村山定男・藤井旭/著
河出書房新社(1972)

 今となっては「懐かしい」という思いでページをめくる程度になってしまいましたが、当初は村山先生と藤井さんのわかりやすい文章に、曇天の日でも、いつでも星空への想いを寄せていたことを思いだします。とくに「藤井旭」の著作には「私の星空」というエッセイがページのあちこちに散りばめられていて、それを読むのが楽しかったからです。恐らく、当時、こうした科学の本には、(出版社が)著者への個人的な感情を入レタ柄なかったのかもしれないと思えて来ます。あるいは「天文学者であって天・文学者ではない」と当の本人たちも思っていたのかも…(例外は石田先生でしょうかね〜)
 恐らく、昭和の天文世代も、藤井さんあたりから変わっていったのかも?
星と星座
草加英明/著
保育社(1974)
0344-525038-7700
ドーナツ星雲に目を引かれます。自らを「星のおじさん」と称してマスコミへの天文普及を行なってくれた草加さんの天文書。


もどる(ほしのほん)home(一番星のなる木)