星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

 このページでは、私の好きな「デンオン・アリアーレ・シリーズ」を紹介します。もともとデンオン・アリアーレ・シリーズは、フルートの有田正広を中心としたバロック作品を紹介するというコンセプトでスタートしたシリーズでしたが、2013年現在までに、有田氏を中心とする日本の演奏家たちによるバロック音楽と、古典派の作曲家たちのカタログが多数リリースされるようになり、「バロック」にこだわることのない作品集をリリースています。

 そして、このシリーズのユニークな点は、様々なアーティストの魅力あるアルバムが、私の好きな画家である有元利夫(1946-1985)の作品をジャケットに使用していることです。有元氏の作品は、自身もリコーダーなどのバロック音楽を奏でるだけあって、タイトルにも音楽用語や作曲家の名前が登場します。なので、音楽のコンセプトに見事調和しているのではないでしょうか。このおかげでビジュアル的にも統一感のあるシリーズとなり、ジャケットを飾って眺めながら音楽を楽しむことができるのです。

  ここでは、2011年にリリースされたアルバムを紹介します。なお、このアルバム以降、バロックシリーズのアリアーレの新譜はリリースされていません



無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア/寺神戸亮




寺神戸亮:ヴァイオリン
♪Givanni Grancino, Milano, ca.1691

(2010年9月13日〜16日、Hakuju Hall、東京)
- ジャケット:雲のフーガ -

平成23年度(第66回)文化庁芸術祭(レコード部門)優秀賞

 

 テレマンの無伴奏は、最近になって多くのヴァイオリニストたちに取り上げられるようになりましたが、私がテレマンを聴くようになった頃、まだマンゼ盤ぐらいしかありませんでした。2004年にリリースされた『シャコンヌへの道』でもファンタジーを1番と7番のみレコーディングしてくれていましたが、今回は全曲。しかも新たにレコーディングし直してくれています。

  今回はSACDというフォーマット、そしてたっぷりと余裕をもって2枚組(このフォーマットなら1枚でも容量的に十分なのに)になっています。バロックの明るい音色と、このフォーマットののびのびとしたサウンドは、ほかのアリアーレシリーズと同様、レコーディング場所である教会や、ホールへと誘ってくれているようです。

  ただ、残念なことには楽器に関する情報がないことでしょうか?せっかくのシリーズなんだから、楽器にもスポットを当てて欲しいものです。






1989年1990年
1991年1992年1993年1994年|1995年| 1996年|1997年|1998年|1999年|2000年|
|2001年|2002年|2003年|2004年|2005年| 2006年|2007年|2008年|2009年|2010年|
|2011年|


もどるhome(一番星のなる木)