1989年11月3日 能登 |
星仲間とも、たまには星を離れてつき合うことがある(道中、星空には恵まれなかった…)。今回の旅はまさにそんな感じ。これと言った目的を持って進めたわけではなく、なんとなく道に沿って走ったら能登にいた、そんな旅だった。
金沢の忍者寺で引き合わされた国際色豊かな女性たち(左からカナダ、イギリス、アメリカ)。彼女たちも、ここ金沢で出会った一人旅のそれぞれらしく、おせっかいな(これまたアメリカ人、日本語ぺらぺら)おばちゃんが「あんた、あの子たちをガイドしてやんなさい」と無理矢理くっつけられた(笑)。それでも5人は意気投合して、僕が持っていたカセットテープ(確かTom Pettyの『FULL MOON FEVER』)に大盛り上がりで、どこをどう走ったかは覚えていないが、想定外の半日ドライブもおもしろかった。
宿は潮騒の音が聴けると言う“漁り火” 宿のおばあちゃんが「どこから?」というので、大声で「千葉から!」と言うと「それはそれで遠くから来なさった、じゃあ、昔ばなしでもしてやらんとねぇ」と、願ってもないことを申し出てくれたので、僕はいろりの火を見つめながら、一人二人と部屋に戻る客の数を数えながら、熾火になり、灰になるまで待っていたのに、おばちゃん、寝ちゃったのか来なかった…
翌朝、女将さんにそのことを告げると、笑いながら「あー、ばーちゃん、忘れっぽいから!昨日は風呂の後すぐ寝ちゃったよ!」って。これもまた期待通りの流れで大笑いになった。
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