レナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(1971)

 ロスでズビン・メータが熱い演奏を行ったからか、ニューヨークのバーンスタインも熱く燃い!セッション録音だというのに、ピョ〜ンと飛び跳ねる音とかもしっかり聴き取ることの出来るほどの熱演。初めてそれを実感したのがシングルレイヤーによる、このマルチチャンネルによるSACDでした。
 我が最高の名演誉れ高いボールとの演奏以外の演奏家で聴いたのは、友人が所有していたカセットテープのバーンスタインです。上の写真のジャケットでした。今まで、友人のカセット、レコード、そしてCDになってからも、あれほどまでに聴き手を悩ませて来たスクラッチノイズなどクリアな音になった分、逆に薄っぺらにしか聞こえてこなかった彼のタクトが始めて迫り来る感覚を覚えたのです。「こりゃすげーわSACD」と思います。1曲目の火星がこんなに荒々しかったのかと、改めて曲と演奏の関係が大事なんだと唸ってしまいました。各曲の表情付けは、いかにもバーンスタインらしく木星のメリハリはマーラーとまでは行かないものの、かなりやり過ぎ感があります。

 



 
 
 
 

 

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