1月8日 「マックホルツ彗星」

 おととい地球に最も近づくと、新聞やテレビニュースで話題になっていたマックホルツ彗星。見ようと思い立ってからなかなか晴天に恵まれない。

 地球最接近(1/6)の前日はすばらしい星空だったので、 実家から双眼鏡を持って準備を整えていたが、大樹が「ミニカーで遊ぶ〜」だの「プラレールで遊ぶ〜」だの言い出すので、 (他にクリスマスに届いた“大樹タウン”や“大樹ターミナル”もお気に入り) 一人置いて見に行くことが出来ず、
「ま、明日でいいか」なんて考えていたら翌日のこの天気。わずか1日前は丹沢あたりの稜線がくっきりと蜃気楼のように浮き上がるように見え、気持ち悪いぐらいだったのに。?

 会社を出る時に星空であることを確認し、今日こそはと電車に乗り込み、駅舎から家に行くまでのいつもの観天望気では千切れ雲がいくつも飛来しているのが見えた。嫌だなと思っているまもなく全天が覆われる。

 あきらめきれずに灯油を買いに行くついでに車に乗って、ちょっと離れた雑木林の中に行って見渡してみたが、遠くまで続く雲が流氷のように見えた。このままここにいても状況は変わらないだろうからと、北東の空に昇り始めた北斗の柄杓とカシオペアだけに挨拶をする。町の明かりに照らされた雲の中に見えている両者は、自分たちの形を使って柄杓が雲を掬ってくれているのだろうか。

 布団に入る前、もう一度ベランダに出ると視界いっぱいに濃淡のある雲が見え、もしかしたらと、ダメ元でガウンを羽織って出てみるとちょうどオリオンとおうしがにらみ合っている。あわてて双眼鏡を持ち出して、プレアデスを、と思っているよりも先に目標のマックホルツ彗星が入ってきた。まあるい輪郭のハッキリとした姿。

明るい

 なんとなく尾が見えなくもないが、それは「彗星の持つイメージ」が僕に想像を掻き立てさせたのかもしれない。双眼鏡の中のプレアデスとマックホルツ。キラキラとした散開星団と好対照の淡い光芒の彗星が同一視野に見える。冬の透明度も手伝って、美しい。空はあまりきれいではないが(モノクロの星空を見ているよう)、星たちの輝きは鋭く、冬の空気を伝わってくる。

---星空観望(2005)


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