ハイドン(1732-1809)と言ったら、音楽の教科書にも記載のある「交響曲の父」としての知名度が、一般にはダントツで知られているのでしょう。100曲以上(これに次ぐのはホヴァネス?)の交響曲を残したのですから言うまでもありませんね。ここでは私のお気に入りの交響曲にスポットを当ててみようかと思います。 |
ハイドンの交響曲で最初に聴きはじめたのは(学校で聴いたのは除く… 覚えてないし…)、当時購入したディスクカタログの裏表紙に宣伝されていたホグウッドの交響曲集。これは完成を見ぬまま、レーベルの都合で全集とならなかったシリーズ。2014年に亡くなったホグウッドもさぞや悔しい思いをしたであろうと推測されます。古典派、というよりもバロックに近いアプローチでさっそうと曲を構成してくれた演奏は、後期のスケール感がアップした曲でも変わりませんでした(このあたりの交響曲群はショルティやカラヤンの演奏も良く聴いていますが、同じ古楽演奏のブリュッヘンの方が好きかも)。
2016年にホグウッドの未完に、他の古楽演奏家(ブリュッヘン、ダントーネ)のディスクを併せて全集がリリースされました(下でレビュー)。 |
シューベルトのミサ曲全集でブルーノ・ヴァイルを知り、そのあとにハイドンのミサ曲全集を聴きました。並行してハイドンの交響曲も全集に取り組んでいたようですね。これもホグウッドと同じバロック・オーケストラとのレコーディングで、瑞々しいサウンドが今までの重たいハイドン像を払拭してくれたので、チェックしていたのに、こちらもレーベルの都合で頓挫してしまったようです。 全7枚に第41番〜第47番、 第50番〜第52番、第64番、第65番、第82番〜第87番までの通称『パリ・セット』、そして第88番第90番までの合わせて21曲のみ。 いずれも私好みのハイドンです。 まだ未聴ですが2014年現在、カペラ・コロニエンシスとライヴ・レコーディングという新たなシリーズを開始しています。しかもSACD! |
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シリーズのタイトルである「ハイドン2032」は、ハイドン生誕300年となる2032年までに全曲演奏&録音を完成させるという意味だそうで、指揮者のアントニーニはイル・ジャルディーノ・アルモニコをメインに、後期のオーケストラが大きくなる交響曲にはバーゼル室内管弦楽団(アントニーニとはベートーヴェンの交響曲全集で共演)を起用して交響曲全集を完成させるとのことです。その順番も番号通りではなく、かなりマニアックな選曲。第一弾となるアルバムには、ハイドンの作品のみならず、同じ時期に作曲されたグルックのバレエ組曲に編みなおされた『ドン・ジュアン』。 |
ハイドン2032プロジェクト/ジョヴァンニ・アントニーニ |
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「ハイドン2032」の第2集目。今回も真ん中あたりを攻め込んできていますが、カップリングはW.F.バッハの交響曲。今回はすべて長調の作品ばかり。 |
ハイドン2032プロジェクト Vol.3-Vol.4/ジョヴァンニ・アントニーニ |
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「ハイドン2032」ちゃくちゃくと進行中… |
ハイドン2032プロジェクト Vol.1-Vol.10/ジョヴァンニ・アントニーニ |
イル・ジャルディーノ・アルモニコと精鋭集団バーゼル室内管弦楽団という2つの楽団を共演に選び、イタリア古楽界の先端で活躍する名手たちもメンバーとして加えながら、2021年夏までにリリースされてきた10枚がこのたびボックス化。(メーカーより) |
ハイドン2032プロジェクト Vol.11/ジョヴァンニ・アントニーニ |
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Vol.1からVol.10までがまとめられ一区切りつけたところで、久々の初期の番号が戻ってきました。ということは11から20がまとめられた直後に第3番…? |
ピリオドオーケストラによる『交響曲全集』 ♪ 交響曲A、B、1〜25、27〜34、36、37、40、53〜57、60〜64、66〜77、96、100,104番 クリストファー・ホッグウッド/エンシェント室内管弦楽団 交響曲82〜104番 フランス・ブリュッヘン/18世紀オーケストラ 交響曲26、35、38、39、41〜52、58、59、65番(疾風怒濤期) フランス・ブリュッヘン/エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団 交響曲78〜81番 オッターヴィオ・ダントーネ/アカデミア・ビザンティーナ |
ハイドンの交響曲全集を、誰の演奏で揃えようか… などと悩んでいたところへ舞い込んできた、ホグウッドの未完の全集に、他のアーティストたちを織り交ぜて全集にしてくれたこの企画。ギリシアの神殿を思わせるようなボックスに収納された35枚組。全曲が古楽コーケストラで楽しむことができ(まだ全部聞き終えていない!)、ハイドンファン、古楽としては至福の時間を過ごせそうです。 |
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