私がチャートをリアルタイムで聞いていたのは1983年暮れ。イエスの“ロンリー・ハート”が上位にねらいを付けている頃でした。その頃聴いていたのは湯川れい子さんがDJを務める「アメリカントップ40」でしたが、まだその番組を知らず、FM東京でオンエアされていたキャッシュボックス誌のチャートでした。DJは声優の野沢那智さんでした。

 そして本格的にチャートを聴くようになったのは“ロンリー・ハート”がナンバーワンにになった頃。その後、私が洋楽にのめり込むきっかけを作った出来事が英国で始まりました。ボブ・ゲルドフが提唱した「バンド・エイド」このイベントのおかげで、芋蔓式に(そして今もそのスタイルであれやこれやと手を出してしまう癖が付いてしまった)アーティストからアーティストへと繋がっていったのです。 ブルース・スプリングスティーンがかつて語ったように、「3分間のレコードから世の中を知った」ということを身をもって感じました。これからも私はロックと共に転がり続けてゆくのだと思います。

 たかがヒットチャートですが、その時その時に流行っていた曲を聴けば時代が見えてくる。個人的には当時の自分も見えてきます。こう書くとオーバーなと笑われるかもしれませんが、特定のアーティストのアルバムを丸々聴いているときと違って、前後のヒット曲が絡んで聞こえ、ヒットチャートのドラマが生まれてくるのです。これが、何の脈絡もない曲で並んだ「ビルボードナンバーワンソングリレー」の醍醐味でもあるのです。そして、この並び順に大きな意味が見えきます。これがナンバーワンばかりを集めた曲集でも、トップに立った順番ではなく、バラバラに並べられていると(たとえばアーティスト順とか)、その楽しみが半減してしまいます。

この曲の次に1位になったのがこの曲で、それと抜いたのがこの曲、というようにリレーで聴くからこそ意味があるのです。

 たとえば1973年にはポール・マッカートニーの「マイ・ラヴ」の後を次いだのは、同じファアブ・フォーのジョージ・ハリスンが放った「ギヴ・ミー・ラヴ」だったり。
 1986年のジェネシスの「インビジブル・タッチ」を抜いたのが、ジェネシスを脱退したピーター・ガブリエルの「スレッジ・ハンマー」だったり。これって意図的に組まれた順番ではなく、時代が創り上げたドラマです。たまたまそういうヒットが重なっただけなのに、あまりにも皮肉な順番ではないでしょうか。
 他にもまだドラマは隠されて入るんでしょうけど、コレからも何度も何度も繰り返しながらおもしろい発見をするのだろうなぁと、ワクワクしながら現在、過去、そして未来のビルボードを楽しみにしているのです。

 iPodに入れて楽しんでいたビルボードNo.1ソングでしたが、2008年にiPhoneを購入し、今までのiPodよりも容量が大きいので新しく入れ直しました。せっかくだからと自分用のリストを作ろうと思い立ったのがこのページです。

 さて、このページは1972年の全米ナンバーワンソング26曲を紹介します。

 なお、ビルボードのネット上でのランキング発表は、1週間前の木曜日に発表されます。たとえば2012年11月17日付のチャートであれば11月8日に発表されることになります。(最新のチャートはこちら

Billboard.com|2012/11/10更新|

Peak ナンバーワンの期間
Song 曲目 / アーティスト
Writter 作詞・作曲 etc.
Action Top10圏内の動き(Top10圏内初登場の日付)
Weeks Hot100圏内のランクイン総週
Top100 年間チャートの順位



Peak 1971/12/25-01/08 ♪♪♪
Song Brand New Key / Melanie
Writter Melanie Safka
Action 9(1971/12/11)、2、1、1、1、2、2、2、3、9(1972/02/09)
Weeks 18
Top100 No.6 1971

☆GATHER ME(15位
♪Brand New Key(1位)


Peak 1972/01/15-02/05 ♪♪♪♪
Song American Pie / Don McLean
Writter Don McLean
Action 9(1971/12/18)、3、2、2、1、1、1、1、2、7、9(1972/02/26)
Weeks 19
Top100 No.1 1972
 ♪ローン、ローン、タイムアゴー・・・ 7分以上に及ぶこの曲ほど、なぞに満ちた全米ナンバーワンソングは無いのかもしれません。それは2011になった今も続いています。この歌に登場する様々な人物や出来事、そして比喩。この一曲の為の(解釈の)ホームページもあるぐらいです。


The day the music died.
So bye-bye, Miss American Pie.
Drove my chevy to the levee,
But the levee was dry
And them good old boys were drinkin' whiskey and rye
Singin',
This'll be the day that I die.
This'll be the day that I die.


☆AMERICAN PIE(1位、1972/01/22-03/18♪♪♪♪♪♪)
♪American Pie(1位)
♪Vincent(12位)



Peak 1972/02/12 ♪
Song Let's Stay Together / Al Green
Writter Al Green, Willie Mitchell, Al Jackson Jr.
Action 4(1972/01/08)、3、3、3、2、1、2、4、8(1972/03/04)
Weeks 16
Top100 No.6 1972


☆LET'S STAY TOGETHER
♪Let's Stay Together(1位)


Peak 1972/02/19-03/11♪♪♪♪
Song Without You / Nilsson
Writter Pete Ham, Tom Evans
Action 5(1972/02/05)、3、1、1、1、1、4、6、7(1972/04/01)
Weeks 19
Top100 No.4 1972

 オリジナルはバッド・フィンガーによるものですが、これをカヴァーして大ヒットとなったのは、ジョン・レノンの親友でもあるハリー・ニルソン(レコーディングクレジットでは、単にニルソン)。ニルソンはビートルズの曲だと思っていたらしいエピソードがあります。プロデュース、リング・スターの『RINGO』を手掛けているリチャード・ペリー。ピアノを弾いているのはジョージ・ハリスンの親友でもあるゲイリー・ライト。。。というわけでかなりビートルズの人脈が絡んでいるて、勘違いが転じてこうなったわけでもないでしょうが(笑)

 また、マライヤ・キャリーが1994年にカヴァーして、3位となるリヴァイバルヒットとなりましたが、その頃にはオリジナルがバッド・フィンガーではなくニルソンとか言われていました。


☆NILSSON SCHMILSSON(3位)
♪Without You(1位)
♪Jump Into The Fire(27位)
♪Coconut(8位)

1972年度第15回グラミー
♪Best Pop Vocal Performance, Male



Peak 1972/03/18 ♪
Song Heart Of Gold / Neil Young
Writter Neil Young
Action 7(1972/03/04)、2、1、2、2、2、5、8(1972/04/22)
Weeks 14
Top100 No.18 1972

 ニール・ヤングのしゃがれた声に、リンダ・ロンシュタッドのハイ・トーンが絡む佳曲。


☆HARVEST(1位、1972/03/11-03/18♪♪)
♪Heart Of Gold(1位)


Peak 1972/03/25-04/08 ♪♪♪
Song A Horse With No Name / America
Writter Dewey Bunnell
Action 7(1972/03/11)、2、1、1、1、2、4、5、6、10(1972/05/13)
Weeks 14
Top100 No.9 1972

☆AMERICA(1位、1972/03/25-04/22♪♪♪♪
♪A Horse With No Name(1位)


Peak 1972/04/15-05/20 ♪♪♪♪
Song The First Time Ever I Saw Your Face / Roberta Flack
Writter Ewan MacColl
Action 10(1972/03/11)、3、1、1、1、1、1、1、3、3、7(1972/06/10)
Weeks 18
Top100 No.2 1972


☆FIRST TAKE(1位、1972/04/29-05/27♪♪♪♪
♪The First Time Ever I Saw Your Face(1位)

1972年度第15回グラミー
♪Record Of The Year ; The First Time Ever I Saw Your Face
♪Song Of The Year ; The First Time Ever I Saw Your Face
♪Best Pop Vocal Performance, Female ; Killing Me Softly With His Song



Peak 1972/05/27 ♪
Song Oh Girl / The Chi-Lites
Writter Barbara Acklin, Eugene Record
Action 3(1972/05/13)、2、1、2、3、4、9(1972/06/24)
Weeks 15
Top100 No.19 1972

☆A LONELY MAN
♪Oh Girln(1位)



Peak 1972/06/03
Song I'll Take You There / The Staple Singers
Writter Al Bell
Action 7(1972/05/06)、3、3、2、1、2、2(1972/06/17)
Weeks 15
Top100 No.16 1972

☆BE ALTITUDE: RESPECT YOURSELF(19位)
♪Respect Yoursel(12位)
♪I'll Take You There(1位)
♪This World(38位)



Peak 1972/06/10-06/24♪♪♪
Song The Candy Man / Sammy Davis Jr.
Writter Leslie Bricusse, Anthony Newley
Action 5(1972/05/27)、4、1、1、1、2、5(1972/07/08)
Weeks 21
Top100 No.7 1972


Peak 1972/07/01 ♪
Song Song Sung Blue / Neil Diamond
Writter Neil Diamond
Action 4(1972/07/10)、3、2、1、3(1972/07/08)
Weeks 13
Top100 No.26 1972


☆MOODS(5位
♪Song Sung Blue(1位)
♪Play Me(11位)
♪Walk on Water(17位)
★ニール・ダイヤモンド・ナンバーワン・リスト(1966-1972)
♭Where Did Our Love Go / Daina Ross & The Monkeys (1966/1967)
♪Cracklin' Rose(1970)
♪Song Sung Blue(1972)


Peak 1972/07/07-07/22 ♪♪♪
Song Lean On Me / Bill Withers
Writter Bill Withers
Action 10(1972/06/17)、7、4、1、1、1、9(1972/07/29)
Weeks 19
Top100 No.13 1972


☆STILL BILL
♪Use Me(2位)
♪Lean On Me(1位)


Peak 1972/07/29-08/19、09/02-09/09 ♪♪♪♪
Song Alone Again (Naturally) / Gilbert O'Sullivan
Writter Gilbert O'Sullivan
Action 8(1972/07/15)、3、1、1、1、1、2、1、1、3、5(1972/09/23)
Weeks 18
Top100 No.3 1972
 明るいポップな曲なのに、メロディとその声はどこか悲しげで、また内容は内向的でドキッとさせられる詩世界。ギルバート・オサリバンといったら「アローン・アゲイン」とまで言われてしまっているほどに、この曲と深く結びついてしまっています。

 はじめて聞いたとき、心地よいサウンド程度にしか聞き取っていませんでしたが、自分で訳詩を試みたとき、自分の訳が間違えていると思ってしまいました。何故なら歌の内容に相応しくなかったから。当時はこういう詩は歌にならないと思っていたのです。


☆HIMSELF(9位)
♪Alone Again(Naturally)(1位)
♪It Doesn't Have to Be That Way(64位)


Peak 1972/08/26 ♪
Song Brandy (You're a Fine Girl) / Looking Glass
Writter Elliot Lurie
Action 5(1972/07/15)、4、2、2、2、2、1、4、5、8(1972/09/16)
Weeks 16
Top100 No.11 1972
 ギルバード・オサリバンの名曲の勢いを抑えてトップに立ったルッキン・グラス。見た目と違って、ポップで爽やかなコーラスで聴かせてくれます。
LOOKING GLASS

☆LOOKING GLASS(77位)
♪Brandy(You're A Fine Girl)(1位)


Peak 1972/09/16 ♪
Song Black and White / Three Dog Night
Writter David Arkin, Earl Robinson
Action 9(1972/09/09)、1、2、2、8(1972/10/07)
Weeks 11
Top100 No.71 1972

 チェンバロをイントロに使い、サビのコーラスも子供たちを使うなどった珍しいタイプの曲。牧歌的なサウンドでありながら、歌は人種差別を訴える曲。コーラスも「みんなのうた」にでも流れてきそうな親しみやすいメロディ。こうした曲にメッセージを乗せたのは1956年のこと。それを英国のグレイハウンドというバンドが1971年にカヴァー。これを聴いたスリー・ドック・ナイトがまたカヴァー。


The ink is black, the page is white
Together we learn to read and write
A child is black, a child is white
The whole world looks upon the sight, a beautiful sight

And now a child can understand
That this is the law of all the land, all the land

The world is black, the world is white
It turns by day and then by night
A child is black, a child is white
Together they grow to see the light, to see the light

And now at last we plainly see
We'll have a dance of Liberty, Liberty!

The world is black, the world is white
It turns by day and then by night
A child is black, a child is white
The whole world looks upon the sight, a beautiful sight

The world is black, the world is white
It turns by day and then by night
A child is black, a child is white
Together they grow to see the light, to see the light

The world is black, the world is white
It turns by day and then by night
A child is black, a child is white
The whole world looks upon the sight, a beautiful sight

The world is black, the world is white
It turns by day and then by night
A child is black, a child is white
Together they grow to see the light, to see the light

C'mon, get it, get it
Ohh-ohhhh, yeah, yeah
Keep it up now, around the world
Little boys and little girls
Yeah, yeah-eah, oh-ohhh


☆SEVEN SEPARATE FOOLS(6位)
♪Black And White(1位)
♪Pieces of April(19位)
★スリー・ドッグ・ナイト・ナンバーワン・リスト(1970-1972)
♪Mama Told Me(Not To Come)(1970)
♪Joy To The World(1971)
♪Black And White(1972)


Peak 1972/09/23-10/07♪♪♪
Song Baby, Don't Get Hooked On Me / Mac Davis
Writter Mac Davis
Action 10(1972/08/26)、6、4、2、1、1、1、6、7(1972/10/21)
Weeks 18
Top100 No.12 1972


☆BABY DON'T GET HOOKED ON ME
♪Baby, Don't Get Hooked On Me(1位)


Peak 1972/10/14 ♪
Song Ben / Michael Jackson
Writter Walter Scharf, Don Black
Action 6(1972/09/23)、5、2、1、6、8、10(1972/11/04)
Weeks 16
Top100 No.34 1972

  ジャクソン・ファイブのアイドルだったマイケルがソロ・アルバムをレコーディングし、映画『ベン(原題はWILLARD)』のテーマを歌いました。もともとライバル視されていたダニー・オズモンドのために書かれた曲でした。そしてそれが全米ナンバーワンに。ファンキーなナンバーが多かったグループから脱皮したマイケルが、若干歳でこのバラード。うますぎる。


☆BEN (5位)
♪Ben (1位)
★マイケル・ジャクソン・ナンバーワン・リスト(1970-1972)
♪Want You Back / The Jackson 5(1970)
♪ABC / The Jackson 5(1970)
♪The Love You Save / The Jackson 5(1970)
♪I'll Be There / Jackson 5(1970)
♪Ben(1972)


Peak 1972/10/21-10/28 ♪♪
Song My Ding-a-Ling / Chuck Berry
Writter Chuck Berry
Action 9(1972/10/07)、7、1、1、3、7(1972/11/11)
Weeks 17
Top100 No.28 1972

 ロックン・ロール初期からの大ベテラン、チャック・ベリーの初ナンバーワン。しかも、この時エルヴィス・プレスリーと1、2位に並ぶというとんでもないチャートでした。

 この曲はロンドンでのライヴ・レコーディングで、その時の盛り上がりようが伝わってくるパフォーマンスです。たった一本のエレキ・ギターでの弾き語り。サビの部分では会場と一体となって熱唱するチャック。これは名演の記録といえるでしょう。


☆THE LONDON CHUCK BERRY SESSIONS
♪My Ding-a-Ling(1位)


Peak 1972/11/04-11/25 ♪♪♪♪
Song I Can See Clearly Now / Johnny Nash
Writter Johnny Nash
Action 5(1972/10/28)、1、1、1、1、3、4、9(1972/12/16)
Weeks 20
Top100 No.8 1972
 ジョン・レノンの「Borrowed Time」に似た雰囲気があり(ジョンはボブ・マーリーの「Hallelujah Time」にインスパイアを受けたという)、声がまるでフレディ・マーキュリー。

☆I CAN SEE CLEARY NOW
♪I Can See Clearly Now(1位)


Peak 1972/12/02 ♪
Song Papa Was a Rollin' Stone / The Temptations
Writter Norman Whitfield, Barrett Strong
Action 6(1972/11/18)、5、1、2、6、8(1972/12/23)
Weeks 16
Top100 No.35 1972

☆ALL DIRECTIONS(2位
♪Mother Nature(92位)
♪Papa Was a Rollin' Stone(1位)

1972年度第15回グラミー
♪Best R&B Vocal Performance By A Duo, Group Or Chorus
♪Best R&B Instrumental Performance
♪Best Rhythm & Blues Song

★テンプテーションズ・ナンバーワン・リスト(1965-1972)
♪My Girl(1965)
♪I Can't Get Next to You (1969)
♪Just My Imagination (Running Away with Me) (1971)
♪Papa Was a Rollin' Stone (1972)


Peak 1972/12/09 ♪
Song I Am Woman / Helen Reddy
Writter Ray Burton, Helen Reddy
Action 8(1972/11/11)、4、4、2、1、2、2、7(1972/12/30)
Weeks 22
Top100 No.15 1972

☆I AM WOMAN
♪I Am Woman(1位)

1972年度第15回グラミー
♪Best Pop Vocal Performance, Female



Peak 1972/12/16-12/30 ♪♪♪
Song Time In A Bottle / Jim Croce
Writter Kenny Gamble, Leon Huff
Action 6(1972/12/09)、1、1、1、3、3、3、6(1973/01/27)
Weeks 16
Top100 No.10 1972
 テナーサックスが入ったり、コーラスの入り方がちょっとジャズっぽいサウンド。ヴォーカルはこれ以上ないほどの力強いソウルフルな歌唱。

☆360 DEGREES OF BILLY PAUL
♪Me and Mrs. Jones(1位)

1972年度第15回グラミー
♪Best R&B Vocal Performance, Male



 ビルボードでナンバーワンソングになったかならなかったかは、「金メダルと銀メダル」の違いほどの差があるようです。たかがチャート上の話ですが、聴き手も「1位」と「2位」を意識させられてしまいます(私か? メディアに踊らされてるなぁ)。 

さて、コチラ(1972)ページでは全米ナンバーワンになれなかった曲を紹介します。



1972年度第15回グラミー主要四部門受賞アーティストおよび作品
♪Record Of The Year ; The First Time Ever I Saw Your Face/Roberta Flack
♪Album Of The Year ; The Concert For Bangla Desh/George Harrison
♪Song Of The Year ; The First Time Ever I Saw Your Face/Roberta Flack
♪Best New Artist ; A Horse With No Name/America