ここで紹介するリック・ルービンのプロデュース作品は、デフ・ジャムを代表するハードコアな作品ではなく、それとは正反対の、アメリカの泥臭さを感じさせるような作品です。特に、アコースティックな楽曲は、その抜けの良さが特筆され、どっしりとしたベースも加わり、目の前でバンドの演奏を聴いているような作品、というのが特徴です。
WANDERING SPIRIT / Mick Jagger -1993-

 ストーンズよりもストーンズらしいアルバムを作ったキースの2枚のアルバムに対し、まるで挑戦状のように叩き付けたのが、このミックの2ndアルバム。プロデュースはリック・ルービン。彼の攻撃的な音作りは、単にバンドの音を生々しく録ること。オープニングのたたみかける曲は、何とストーンズらしい曲であることか。なぜ、これをストーンズでやらんのだ、ミック!
リックがハードコア系以外のジャンルを手がけるようになったのは、このあたりからで、ロックンロールの悪ガキだった(当時としてはルービンの態度は、彼らの比ではなかろう)男をプロデュースというのも、不思議なことではなく、このあとジョニー・キャッシュという、更に上 回るアーティストとのコラボへと続くわけです。

 特にこのアルバムで嬉しいのは、そのギターサウンドで、こんなにもラフで荒削りなサウンドは、誰の音だろうとクレジットを見れば、なんとブレンダン・オブライエンでした。この男は、パール・ジャムやストーン・テンプル・パイロッツを育て上げたプロデューサーとしての顔がつとに有名となってしまいましたが、元々はジョージア・サテライツのオリジナルメンバーなのです。
ジョージア・サテライツが、ストーンズやフェイセズに影響を受けたギターバンドであることは、当時は有名な話で、彼らはパーティーバンドとして、各地のライヴは観客からの大リクエスト大会を繰り返していました。レコード・デビュー前にブレンダンは脱退(後任にリック・リチャーズ)し、裏方に身を引いてしまったのでが、ギターを持たせれば、血が騒ぐのでしょうか? ましてや、このアルバムの主役はストーンズの顔、ミックです。ストーンズのような音を出すのは朝飯前なのかもしれません。自分がストーンズのメンバーになったと思えば。
そういえば、ストーンズからビル・ワイマンが脱退した後に、ベーシストとしてオファーされたのは、ジョージア・サテライツのベーシストだったことを思い出します。(結局はボン・ジョヴィと一緒で、後任を迎えずにセッション・ベーシストを雇って転がり続けている)。

Billboard Peak Possision #11 on Feb 27, 1993

 

WILDFLOWERS / Tom Petty -1994

その後の動向を見ると、トムとリックの初コラボとなる作品で、なんとも生々しい立体的な音です。このちょっと前に、ジョニー・キャッシュ、ミック・ジャガーといったロック界の重鎮を手がけ、アコギやバンドの音作りのうまさに惹かれた私が、このアメリカン・ロックの王道を行くトムのアルバムに期待しないはずがなく、そして見事に要求を満たしてくれた一枚に仕上がっていました。
 個人的には、1曲目と2曲目を入れ替えると、全体のイメージが違って見えるんじゃないかと思ったりもしましたが、オープニングのたより投げたトムのヴォーカルと、軽めのアコースティックギターが、飾り気のないピュアなアルバムというイメージ。2曲目がオープニングだと、サザンロックよりなアルバム、といったイメージになろうかと思います。

 とにもかくにも、2曲目が一番お気に入りで、もうちょっと“Honey Bee”みたいなハードな曲が欲しいところですが、それはハートブレイカーズでやって来たということで、あえて避けているのかもしれません。
このアルバム以降、トムはハートブレイカーズの『ECHO』と、続く『SHE'S ONE』のサントラを制作し、地味なアメリカンロックを体現させてくれる(もっと派手でもいいのかな…と思ったりして)。そして、先のジョニー・キャッシュの『アメリカン・レコーディング』シリーズではバッキングを務めていきます。

Billboard Peak Possision #8 on Nov 19, 1994


SUTRAS / Donovan -1996-

 ジョニー・キャッシュの一連のレコーディング(アメリカン)・メンバーを従えた演奏で、ルービン・サウンドが味わえてうれしい一枚。それにしてもいきなりこの路線で来てびっくりしましたが、ルービンはレジェンドを狙っているのかなぁと思います。最終目的は誰だ?私はボブ・ディランじゃないかなぁと・・・

 

SHE'S THE ONE /Tom Petty & The Heartbreakers

 ジャケットを見てもわかるとおり、【彼女は最高】といったサイテーな邦題が付いたサントラ。オープニングトラックはバーズなどの良き音楽があったことを思い起こさせてくれる郷愁的な曲。トムの鼻にかかったヴォーカルもまた味わい深いです。

Billboard Peak Possision #15 on Aug 24, 1996



ECHO /Tom Petty & The Heartbreakers

 ハートブレイカーズのアルバムとしてはもっとも地味な仕上がり。リックを起用した意図がどこになるのだろうかと思ったりして。クオリティは高いものの、トムのソロから引きずっていくと、地味さも極地と言えるかもしれません。まして、ジョニー・キャッシュとのコラボレーションが良かったので、その延長と考えると地味すぎです。

Billboard Peak Possision #10 on May 01, 1999

 

12 SONGS / Neil Diamond

ニール・ダイヤモンドとリック・ルービン。非ハードコア系を相手にするといっても、ちょっとニールをプロデュースするのはやりすぎ(どんなだ?)じゃないかなぁ、と、漠然と思っていたのですが、これは全く失礼な思い込みで、なんともカッコイイアルバムじゃないの!
 もともと、私のニールのイメージなんてセレブなおばちゃま相手の大エンターテイメント歌手などといった印象しかなく(年間の興行収入がストーンズやニルヴァーナを押さえて1位になったり、毎年トップ5圏内には名を連ねる)、あのヘアスタイルやもみあげ処理のために勝手に遠慮していました。
 ま、リックが制作したから手を出したものの、それ以外のプロデューサーだったら聴くことのなかったアルバムになっていたでしょうが、考えてみれば、ザ・バンドの『ラスト・ワルツ』に出演したりしているし、ヒット曲を量産するソングライターとしての業績も高いアーティストなのです。
 このアルバムのバックメンバーは、ハートブレイカーズが参加していて、どのリックのアルバムを聴いていても、音の統一感があっていいです。ただし、全体に漂っているのは、ニールの渋いアコースティックギター(ここがちょっと見直したところ!)だけで、味付けにマイクやベンモントなんかが加わります。

Billboard Peak Possision #4 on Nov 26, 2005


TAKING THE LONG WAY / Dixie Chicks

「どんなアーティストとのコラボでも驚かないぜー」と思っていたのに、これまた驚かされた一枚です。こんなにもプリプリで旬を相手に仕事ができちゃうなんて、さすがリックだなぁ!しかもちゃんとリック・サウンドになっているし。というか、ジョニー・キャッシュからの流れを守ってくれていて安心して聴いていられます。マイク・キャンベルが参加、シャリル・クロウやケブ・モの共作が目を引きます。

Billboard Peak Possision #1 on Jun 10, 2006


HOME BEFORE DARK / Neil Diamond / Neil Diamond

 まさかと思っていた(ジョニー・キャッシュの時も)リックとのコラボ第二段が実現。しかもビルボードのアルバムチャートで初登場1位というおまけつき。こまめにリックのプロデュース作品をネット上でチェックしているのに、しばらく目を離しているとこれだ。前作の延長線ですが、音圧にボリュームが増したようで、今回もハートブレイカーズのバックアップがあります。他にもディキシー・チックスなど、ルービンファミリー(といってもいいのかどうか)が参加しているので、ちょっと賑やかかも。ジョニーのようにシリーズ化していくのかと期待していたら、次のアルバムはセルフ・プロデュースでした。

Billboard Peak Possision #1 on May 24, 2008


SEEING THINGS / Jacob Dylan

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #24 on Jun 28, 2008

 

LA FUTURA / ZZ Top (2012)

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #24 on Jun 28, 2008

 

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのでが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #4 on Sep 29, 2012

 

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #46 on 2013

 

 

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #5 on Jun 28, 2014

 

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #24 on Jun 28, 2008

 

  ジョニー・キャッシュやトム・ペティ、ニール・ダイヤモンドなど、アメリカ芸能界の大御所(いわゆる伝説?)とのコラボを実現させているリックに、つねづね「ボブ・ディランをプロデュースしてくれれば良いのに」と思っていたら、なんと、息子のジェイコブ・ディランのプロデュースを手がけていました。これはもしかしてリックも望んだ相手ではなかったのでしょうか? そしてファンとしては、このあとボブをプロデュースするのではなかろうか?と思うのは当然のことではないでしょうか?

 ジェイコブは自身のバンド、Wallflowersのリーダーとして活動しているのですが、なんとソロアルバム。しかも親父のようにギター1本による。あのしわがれた声が、ボブそっくりなジェイコブ。これはリックの動向から目が離せなくなるのは必死でしょう。

Billboard Peak Possision #24 on Jun 28, 2008

 

  yusufとなっていますが、実はキャット・スティーヴンスです。久々に往年のアーティストを手掛けたという感じでしょうか。若い人にはなじみ薄いアーティストかと思いますが、1993年にMr.Bigがカヴァーした♪Wild Worldのソングライターです。

Billboard Peak Possision #24

 

 私がお気に入りのルービン・プロデュース作品を紹介します。フル・アルバムまで発展しなかったものの、サントラ『LESS THAN ZERO』のThe Bangles(Hazy Shade Winter)や、『Big Daddy』のSheryl Crow(Sweet Child Of Mine)、U2とGreen Dayなど、意外なアーティストとの興味深いコラボがありました
* Electric / The Cult (1987)
* Mother's Milk / Red Hot Chili Peppers (1987)
* Blood Sugar Sex Magik / Red Hot Chili Peppers (1991
* Wandering Spirit / Mick Jagger (1993)
* American Recordings / Johnny Cash (1994)
* Wildflowers / Tom Petty (1994)
* One Hot Minute / Red Hot Chili Peppers (1995)
* Ballbreaker / AC/DC (1995)
* Unchained / Johnny Cash (1996)
* She's The One / Tom Petty & The Heartbreakers (1996)
* VH1 Storytellers / Johnny Cash & Willie Nelson (1998)
* Echo / Tom Petty & The Heartbreakers (1999)
* American III: Solitary Man / Johnny Cash (2000)
* American IV: The Man Comes Around / Johnny Cash (2002)
* By The Way / Red Hot Chili Peppers (2002)
* Audioslave / Audioslave (2002)
* Unearthed / Johnny Cash (2003)
* Make Believe / Weezer(2005)
* Out of Exile / Audioslave (2005)
* 12 Songs / Neil Diamond (2005)
* Stadium Arcadium / Red Hot Chili Peppers (2006)
* Taking the Long Way / Dixie Chicks (2006)
* American V: A Hundred Highways / Johnny Cash (2006)
*
Home Before Dark / Neil Diamond (2008)
*
Seeing Things / Jacob Dylan (2008)
* Weezer (Red Album) (2008)
* Death Magnetic / Metallica (2008)
* American VI / Johnny Cash (2010)
* LA FUTURA / ZZ Top (2012)
* 13 /Black Sabbath (2013)