ウィンダム・ヒルの掲示板

Photo by Toshiharu Minagawa.


WH-1023
SOLID COLORS / Liz Story

Produced by William Ackerman.
Engineered by Stephen Miller.
Second Engineer by Karen Kirsch.

All composed by Liz Story.except where noted.

Windham Hill Records, 1982


01.Wedding Rain
Liz Story : Piano

02.Pacheco Pass
Liz Story : Piano

03.Without You
Liz Story : Piano

04.Hymn
Liz Story : Piano

05.Things With Wings
Liz Story : Piano

06.Solid Colors
Liz Story : Piano

07.Bradley's Dream
Liz Story : Piano

08.White Heart
Liz Story : Piano

09.Water Caves
Liz Story : Piano

10.Peace Piece(Bill Evans)

Liz Story : Piano

 箱根彫刻の森美術館でのコンサート(1991年8月6日)の時、デビューアルバムを手にして待っていると、共演のジョエル・ティバートロと会話をしているのに、声も掛けないのに、それにチラッと目をやると方向を変えて歩み寄ってきてくれました。緊張する瞬間、彼女は私の傍らにピタッと体をつけて並び、名前のスペルを聞きながら、サラサラッと書いてくれました(上のジャケットがそう)。

1982年にリリースされ、アッカーマンによってプロデュースされたこのデビューアルバムは、
Bill Quist(WH1008)
George Winston(WH10121019)
Scott Cossu(WH1016)
Ira Stein(WH1020)
Barbara Higbie(WH1021)
に次ぐピアニストで、女性アーティストとしてはLinda Waterfall(WH1002)、Barbara Higbieと3人目。

 さすがはアッカーマンが惚れ込んだだけあって、いまでも初期のウィンダム・ヒルのカタログや、レーベルを語る上では外すことのできない雰囲気を持っていいます。とは言え、同じピアニストでもウィンストンやアーバーグのようなアメリカの土壌を感じさせるような大らかな楽曲と言うよりは、ジャズよりなコッスの民族音楽的なリズム感ともまた違う、完全にジャズの世界に浸った楽曲が並びます。というのも、このアルバムでも取り上げられているビル・エバンス(ラストに収録された“Peace Piece”)からの影響は大きいらしく、デビュー前にはエバンス本人へ弟子入りを志願したという(断られ、代わりにサンフォード・ゴールドを紹介してもらう)エピソードがあるぐらい。
 リズの逸話の中で特に驚いたのが、セロニアス・モンクの元へも弟子入りを求めていたということ。それほど音楽を極めるためにどん欲だったと言うことなのでしょう。そして今のリズがいるという納得のいく図式が出来上がります。
 透明感のあるピアノの音色と響き。特に右手で紡ぎ出される早いパッセージは、澄み切った小川の水しぶきや、キラキラと輝く雪の結晶なんかを連想させます。
 彼女はスタインウェイ・アーティストとしてもスタインウェイのウェブサイトに名を連ねています。言うまでも無く、このアルバムは、このピアノの持ち味であるキラキラとしたまばゆいばかりの光沢のある音色を味わうことのできる名盤です。

 このアルバム・ジャケットはMichael S.Mooreの描いた『UNACCOUNTABLE BLUISH』という作品で、勘のいい人はリズのセカンドアルバムのタイトルに似ていることに気づくことでしょう。それが少なからずの影響を与えているのではないでしょうか?

〜Discography〜
SOLID COLORS(1982)
UNACCOUNTABLE EFFECT(1985)
PART OF FORTUNE(1986)
ALL THINGS CONSIDERD(1987)
SPEECHLESS(1988)
ESCAPE OF THE CIRCUS PONIES(1990)
MY FOOLISH HEART (1992)
IN THE FOREST (1993)*
THE GIFT(1994)
LIZ STORY(1996)
17 SECONDS TO ANYWHERE(1998)
WELCOME HOME: THE VERY BEST OF LIZ STORY(2001)
NIGHT SKY ESSAYS(2005)

*Japanese only;【森の調べ】来日記念盤


 ウィンダム・ヒルのコンピレーション・アルバムには必ずと言ってよいほど参加してくれています。

・Greensleeves from『A WINTER'S SOLSTICE』(1985)
・Pavane from『A WINTER'S SOLSTICE III』(1990)
・Doctor Gradus ad Parnassum from『THE IMPRESSIONISTS』(1992)
・Carol Of The Bells / Windham Hill Artists from『A WINTER'S SOLSTICE IV』(1993)
・Easy Access from『PIANO SAMPLER II』(1994)
・Prelude(BWV848) from『THE BACH VARIATIONS』(1994)
・O Come Little Children/We'll Dress The House from『A WINTER'S SOLSTICE V』(1995)
・Simple Gift from『THE CAROLS OF CHRISTMAS』(1996)
・The Promise from『SUMMER SOLSTICE』(1997)
・Out Of Time from『SUMMER SOLSTICE』(1997)
・Snowfall from『A WINTER'S SOLSTICE VI』(1997)
・Once In Royal David's City from『THE CAROLS OF CHRISTMAS II』(1997)
・Pieds En L'Aire from『THE RENAISSANCE ALBUM』(1998)
・Babe Is Born/Enter The Stable Gently from『A WINTER'S SOLSTICE REUNION』(1998)
・Serenade from『SUN DANCE - SUMMER SOLSTICE』(1999)
・Here, There And Everywhere from『HERE, THERE & EVERYWHERE』(1999)
・The Long And Winding Road from『HERE, THERE & EVERYWHERE』(1999)
・Forevergreenman from 『SIMPLE GIFT』(2000)
・Maiden Chant from 『A WINTER'S SOLSTICE』(2001)
・Deck the Halls from 『CHRISTMAS』(2002)
・Bring A Torch, Jeanette Isabella 『CHRISTMAS II』(2003)
・Have Yourself A Merry Little Christmas from 『I'LL BE HOME FOR CHRISTMAS』(2004)
・Valse D'Amelie from 『CINEMA』(2005)