ウィンダム・ヒルの掲示板

バーバラ・ヒグビー(Barbara Higbie)
 1958年、ミシガン州で生まれたバーバラ・ヒグビーは、家族と共に各地を移転し幼少をインディアナ過ごしていました。そして西アフリカのガーナへ移住しました。そこで新しい文化に魂を揺さぶられ熱中したことが、その後のバーバラの音楽性の方向を決定したようです。
 その後フランスでストリート・ミュージシャンとしての道を歩み始め、再び音楽家として育んだ地へと戻り、アフリカン・ミュージックを収集するようになりました。そしてウィンダム・ヒルと出会い、世界を巡る音楽の旅を続け、現在に至っています。

バーバラはウィンダム・ヒル初期にはピアニストとしての顔を持っていましたが、ヴァイオリンの腕もあり(2007年のライヴアルバムのジャケットがまさにヴァイオリニストの顔)だんだんマルチプレイヤー振りを発揮してきました。他のアーティストと組んでピアノ以外の楽器を演奏する、というスタイルではおさまりきれず、全ての楽器をオーバーダビングしながら、ひとりでひとつの曲を作り上げるというスタイルが本来の姿であるかのようです。
 今ではウィンダム・ヒルというレーベルも終わってしまいましたが、季節ものや、コンピなどには必ず顔を出してくれ、マルチ振りを発揮してくれていました。2021年現在も“Windham Hill Winter Solstice Concert”を継続中。
 
 
(2023/12/23更新)

TIDELINE / Darol Anger & Barbara Higbie-1982-
01.Tideline
02.Movie
03.Above the Fog
04.Keep Sleeping
05.Onyam?
06.True Story
07.Fortunate
08.Gemini
09.Gualala
10.Lifeline
 

 ヴァイオリンのダロール・アンガーと組んだデュオアルバムであり、バーバラのデビューアルバムです。初期のウィンダム・ヒルを語る上では欠かすことの出来ないアルバム。
  VnとPfの組み合わせは、それこそクラシックの世界ではポピュラーですが、このレーベルにしてこの組み合わせといった音世界は、なんとも不思議な感触です。クラシックのようでクラシックではなく、ジャズのようでいてジャズではない。これぞウィンダム・ヒル・サウンド。(レビュー




LIVE AT MONTREUX/ Darol Anger & Barbara Higbie Quinted -1985-
01.Egrets
02.The Lights In The Sky Are Stars
03.Daughter of Cups
04.Egypt
05.Brann St.Sonata
06.In What Hour
07.Pumpkin Time
08.Tideline
09.Duet
10.Near Northern
 

 デビューアルバムが発展してデュオチームが、このアルバム名義のクインテットになり、友人を取り込んで行われたライヴ盤。のちにモントルーというバンドに発展しますが、ここで行われている生き生きとしたプレイは、じっくりと叙情的なアルバム作りをイメージさせる「静」のウィンダム・ヒルとは正反対の「動」の一面をうかがわせます。




SIGN LANGUAGE / MONTREUX -1987-
01. Skywriting (Mike Marshall)
02. Sign Language (Michael Manring)
03. Sweet Intentions (Barbara Higbie)
04. Jacob Do Bandolim (Mike Marshall)
05. In the Shadow of the Blimp (Mike Marshall)
06. To Be (Barbara Higbie)
07. Grant Wood (Darol Anger)
08. Circular Birdse (Michael Manring)
09. Just Walking (Darol Anger)
 

 マンドリンのマイク・マーシャル、ヴァイオリンのダロール・アンガー、フレットレス・ベースのマイケル・マンリングらと共に結成したバンドで、ウィンダム・ヒルからリリースした『CHIAROUSCURO』やバーバラ・ヒグビー・クインテットが発展して結成されたというバンド。楽器の組み合わせがユニークなのはウィンダム・ヒルゆえ。トロピカルともいえる、何ともいえない雰囲気を持った作品集です。(レビュー




LET THEM SAY / MONTREUX -1989-
01.Let Them Say
02.October Wedding
03.Astronomics
04.Barbara's Dream
05.Mandolin Rising
06.Finding Time
07.Road To Vernazza
08.King Sod
09.Still Mountain
10.Free D
 再びマンドリンのマイク・マーシャル、ヴァイオリンのダロール・アンガー、フレットレス・ベースのマイケル・マンリングと共にレコーディング。今回はドラマーのウィリアム・ケネディをゲスト参加という形で、全面バックアップしてもらっているからか、パーカッシブな曲が多くなっています。バンドとしては2ndアルバムにあたります。前作のジャケットよりかよりトロピカルさを感じさせますが、実際は延長作といったところ。




SIGNS OF LIFE -1990-
01.Waiting Song
02.Evening Rain
03.Signs Of Life
04.Wishing Well
05.The Safest Place
06.Sunken Gold
07.Love Never Dies
08.Open Eyes
09.Lullaby
10.Someday
 待ちに待ったバーバラのソロアルバムは、マルチミュージシャン振りがうかがえる一枚。全編バーバラのヴォーカルをフューチャーした作品で、レーベルとしてもオープンエアーでも、ウィンダム・ヒル・ジャズからでもなく、本家からのリリースされたのは意外でした。やさしいバーバラのヴォーカルに、レーベルらしい明るいアコースティックなサウンドが心地よい一枚。




PIANO SAMPLER -1994-
12.Fortune Smiles
 ウィンダム・ヒルでは初のピアノソロによる演奏。マルチアーティストのシンプルな演奏です。やはりバーバラはピアノが似合うかなぁ、などと思ったりして。このアルバムには、バーバラの他にも、ベテランや新人の演奏が、しかもウィンダム・ヒル・カラーで楽しめる内容になっています。理屈抜きに楽しめる珠玉の作品集です。(レビュー




BARBARA HIGBIE'S INTERPRETATION OF CAROLE KING -1999-
01.Up on the Roof
02.It's Too Late
03.(You Make Me Feel Like A) Natural Woman
04.You've Got a Friend
05.Tapestry
06.Will You Love Me Tomorrow
07.Where You Lead
08.So Far Away
09.Been to Canaan
10.I Feel the Earth Move
 長いキャリアの中でも、初のピアノソロ。どれほど待っていたことか! しかもキャロル・キングの作品をピアノ・ソロにアレンジした作品集です。バーバラ・ヒグビーとキャロル・キング。キャロル・キングもやはりピアノの弾き語りによるイメージがあるので、「どことなく似ている」などと漠然と思っていましたが、知らぬ間にトリビュートアルバムを制作していました。ちなみにキャロル・キングはウィンダム・ヒルの『SONGS WITHOUT WORDS』にピアニストとして参加しています。




VARIATIONS ON A HAPPY ENDING -2000-
01.Variations on a Happy Ending
02.Charlie Riley
03.Palhaco
04.Bella
05.Asleep in My Arms
06.Marcata
07.True Story
08.To Be
09.Rainy Night House
10.Movie
11.Kora Dreams
 前年のキャロル・キングの作品集に引き続き、今回もピアノソロです。しかも全曲バーバラのオリジナル作品。そういった意味では初のピアノ・ソロ作品集になるのかもしれません。1982年のデビューアルバムからの楽曲や、モントルーでの楽曲をシンプルにピアノだけでレコーディングしてくれています。こんなのを待っていた!と感じるのは私だけではないでしょう?




BEST OF BARBARA HIGBIE -2005-
01.To Be
02.Waiting Song
03.I Surrender
04.Signs of Life
05.Harmony
06.Lonnie's Lament
07.Baby Buddha
08.Evening Rain
09.Variations on a Happy Ending
10.Tideline
11.Line of Gold
12.Egrets
13.Wishing Well
 

 2000年のソロ・アルバム以来、音沙汰のなかったバーバラですが、Slow Babyレーベルから、初のベスト盤がリリースされました。曲目もレーベルを超え、全キャリア(1982-2000まで)の中から選曲されているのは親切かも。




ALIVE IN BERKELEY -2007-
01.Waiting Song
02.Just Like a Woman
03.Lonnies Lament
04.Next Time
05.Signs of Life
06.Tideline
07.Azzolla Tune
08.Slow Way Home
09.Egrets
10.I Surrender
11.To Be
12.St Anne's Reel/Tip the Canoe
 

 バーバラ・ヒグビーにとっては22年ぶりとなるライブレコーディングです。しかも今回はソロで、そのステージには彼女の音楽仲間が多数参加しています。曲目を見ると意外だったのがボブ・ディランの“Just Like a Woman”女の如くでしょうか。和気藹々としたステージを楽しむことができます。DVDではリリースされていませんが、そのステージの模様はYouTubeで見ることができます。




WINTER JOY -2012-
01.Angels from the Realms of Glory
02.We Three Kings
03.Lullay, Lully
04.In Dulci Jubilo
05.Patapan
06. The Simple Birth
07.Silent Night
08.Come All Ye Shepherds
09.Snowfall Lullaby
10.Coventry Carol
 

 冬物のベスト。ウィンダー・コレクション、クリスマス・シリーズの中から、バーバラの収録曲だけを集めた一枚。ウィンダム・ヒルらしいジャケットが秀演。(レビュー




SCENES FROM LIFE -2014-
01.Irreducible Mind
02.Walking
03.West On Country D
04.Emma And Esi
05.Bella
06.VW Bug
07.Variations On A Happy Ending
08.Ewe Tune
09.Michael's Song
10.Duet
11.Lena's Dream
12.Resurrection
13.Neptune
Barbara Higbie; Piano, Violin
Joan Jeanrenaud; Cello
Katrina Krimsky ; Piano(13)

 14年ぶりとなるスタジオ・レコーディングです(レビュー)。


以下はBarbara's healing music trilogyです。


RESONANCE/ Barbara Higbie -2019-
 2014年の『SCENE FROM LIFE』以来。そして彼女がこうしたウィンダム・ヒル的なジャケットでのリリースは『TIDELINE』以来じゃないかしら? と思ったりして… 本人のサイトから購入し、しかもサインまで頂いてしまいました。ピアノとチェロのハーモニー、この雰囲気、スコット・コッスの『REUNION』を思い出します。Barbara Higbie、Jami Sieber、Michaelle Goerlitz、Mia Pixley

レビュー




MURMURATION/ Barbara Higbie -2021-
 アルバムタイトル『MURMURATION』とは、木の葉などのざわめきを意味するとのことの他に、鳥が集団で移動し雲霞を作り上げる様を指すようです(ジャケットの黒い粒々)。(レビュー




PRESENCE/ Barbara Higbie -2022-
 Presence is the third album in Barbara's healing music trilogy, created in the spirit of peace and renewal. 昨年から続けての同じミュージシャンと作り上げたバーバラのヒーリング・ミュージックの三作目。(レビュー




SOLSTICE/ Barbara Higbie -2023-
 バーバラはウィンダム・ヒルの『ウィンター・コレクション(A WINTER'S SOLSTICE)』などに、いわゆるクリスマスもの楽曲をかなりの数提供してくれていますが、ソロとしては初めてのホリデーもの
(2012年のコレクションは彼女のレーベルが既存曲をまとめたベスト)。今夏亡くなったレーベル・メイトのジョージ・ウィンストンへのオマージュが収録されています。(レビュー

ウィンダム・ヒル

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