私がサティを聴くようになったのは、アルド・チッコリーニがきっかけですが、高橋アキさんは、楽譜の校訂もされ、世界的にもサティ弾きとして知られる存在です。しかしその音源がなかなか手に入らず。やっと図書館で全8巻を揃えることが出来ました。それにしても曲数の多いこと!また、兄の高橋悠治氏も何曲かサティを録音してるので聴き比べも面白いですね(これも図書館)。

 チッコリーニも二つの全集があり、1988年版は曲。最近、同じ様にピアノ全集としてフランス人のジャン・イヴ・ティボーデが曲。CDの枚数からいっても圧倒的な全集です。

 2013年、カメラータ・トウキョウから二度目のサティ全集の録音が始まりました。しかもピアノがファッツィオーリです。2017年現在、3枚目まで進んでいます。

 

 

サティ・ピアノ音楽全集・1「ジムノペディ/若き日の古代への夢」
アレグロ
ワルツ=バレエ
幻想ワルツ
オジーヴ(全4曲)
サラバンド(全3曲)
ジムノペディ(全3曲)
グノシェンヌ(全6曲)
4つの前奏曲
若き令嬢を讃えんとて、ノルマンディ公国の騎士たちによって催された祝宴(11世紀)
エジナールの前奏曲
ナザレ人の第1前奏曲
ナザレ人の第2前奏曲
 


サティ・ピアノ音楽全集・2「星たちの息子/バラ十字教団時代と秘教の祈り」
バラ十字教団の最初の思想
星たちの息子への3つの前奏曲(全3曲)
バラ十字教団のファンファーレ(全3曲)
ゴチック舞曲(全9曲)
天国の英雄的な門への前奏曲
祈り
ハーモニー
ヴェクサシオン
 作曲家の指定による840回の「いやがらせ(ヴェクサシオン)」に対して、たいていのピアニストは3〜5分程度の演奏でフェードアウトしていますが、ここでアキさんは収録可能時間ぎりぎりの13'31"を演奏しています。



サティ・ピアノ音楽全集・3「ジュ・トゥ・ヴー/ベルベット・ジェントルマンの生活手帖」
愛撫
悲しき道化師の小さな音楽
貧しき者の空想
世俗的で豪華な唱句
ジュ・トゥ・ヴー
エンパイア劇場のプリマドンナ
金の粉
ピカデリー
優しく
貧者のミサ(全7曲)
冷たい小品集(全6曲)
モンマルトルのエスキースとスケッチ(全4曲)
 



サティ・ピアノ音楽全集・4「馬の装具で/40歳の手習いフーガ」
壁紙としての前奏曲
パッサカリア
12の小コラール(全12曲)
1906年から1913年までの6つの作品
エスキースとクロッキーの手帖(全16曲)
新・冷たい小品集(全3曲)
2つの夜の夢(全2曲)
(犬のための)ぶよぶよした前奏曲(全4曲)
(犬のための)ぶよぶよした本当の前奏曲(全3曲)
不愉快な概要*(全3曲)
馬の装具で*(全4曲)
*4手連弾:イヴァ・ミカショフ
 
サティ・ピアノ音楽全集5「夢見る魚/舞台への幻想」
舞踏への小序曲
ユスピュ(3幕のキリスト教的バレエの音楽)
夢見る魚
びっくり箱(全3曲)
踊る操り人形
メドゥーサの罠からの小品(全7曲)
ラグタイム・バラード(八木正生編曲)
5つのしかめっ面(高橋アキ編曲)
 


サティ・ピアノ音楽全集・6「官僚的なソナチネ/ユーモアと詩」
自動記述法(全3曲)
乾びた胎児(全3曲)
でぶっちょ木製人形へのスケッチとからかい(全3曲)
あらゆる意味ででっちあげられた数章(全3曲)
古い金貨と古い甲冑(全3曲)
スポーツと気晴らし(全21曲)
世紀ごとの時間と瞬間の時間(全3曲)
嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ(全3曲)
最後から2番目の思想(全3曲)
官僚的なソナチネ(全3曲)
童話音楽の献立て表(全3曲)
絵に描いたような子供らしさ(全3曲)
はた迷惑な微罪(全3曲)
3つの新・子供の音楽集(全3曲)
親密な秘密の音楽(全3曲)
 


サティ・ピアノ音楽全集・7「梨の形をした3つの小曲/われらのソクラテスの対話」
梨の形をした3つの小曲(全7曲)*
バレエ「パラード」(全6曲)*
風変わりな美女(全4曲)**
組み立てられた3つの小品(全3曲)*
交響的ドラマ「ソクラテス」(ジョン・ケージ編曲)*
*4手連弾、2台ピアノ:イヴァ・ミカショフ
**4手連弾:イヴァ・ミカショフ、武田忠義(クラリネット)、成田孝司(バスーン)
 



サティ・ピアノ音楽全集・8「本日休演/家具の音楽エトセトラ」
5つのノクチュルヌ
パンタグリュエルの幼年時代の夢想
最初のメヌエット
バレエ「本日休演」
シネマ
家具の音楽エトセトラ(サティ+ジョン・ケージ)*
*2台ピアノ:イヴァ・ミカショフ
 

 

高橋アキ プレイズ・サティ・1(2014)
グノシェンヌ
ジュ・トゥ・ヴー
ジムノペディ
金の粉
《星たちの息子》への3つの前奏曲
エンパイア劇場のプリマドンナ(八木正生編曲)
パンタグリュエルの幼年時代の夢想
優しく(高橋アキ編曲)
貧しき者の夢想
アレグロ
ワルツ=バレエ
祈り(断片)
ヴェクサシオン(部分)
グノシェンヌ
 


せっかくなので、実兄高橋 悠治のサティも… ピアノはスタインウェイ

サティ・ピアノ作品集・1(1976)
ジムノペディ(全3曲)
グノシェンヌ(全3曲)
天国の英雄的な門への前奏曲
ジュ・トゥ・ヴー
冷たい小品集(逃げ出したくなる歌)
冷たい小品集(でたらめなダンス)
5つのノクチュルヌ
ラグタイム・バラード(H.Ourdine編曲)
 デジタル最初期の音。録音は1976年1月28/29日の短期間とクレジットされています。アルバム・ジャケットのコラージュが、サティの白い音楽と対峙していて面白いです。そして妹のサティよりも無調の響きがより強く感じられました。そこには聴き手の感情すら入り込む余地はなさそうです。というのも、悠治氏は現代音楽の作曲家でありピアニスト。特にクセナキスとの交流というイメージが強すぎて、数学、デジタル(!)という世界にどっぷりとつかっているというイメージがあって、そうなるとサティがバッハの世界に近い印象を受けるのでしょうか。


サティ・ピアノ作品集・2「諧謔の時代より」
(犬のための)ぶよぶよした前奏曲(全4曲)
(犬のための)ぶよぶよした本当の前奏曲(全3曲)
自動記述法(全3曲)
乾びた胎児(全3曲)
右や左でみたこと(メガネなしでも)*
きむずかしいしゃれ者の三つのお上品なワルツ
スポーツと気晴らし(全21曲)
最後のひとつまえの思い出(全3曲)
官僚的なソナチネ
*水野佳子(ヴァイオリン)
 



サティ・ピアノ作品集・3「諧謔の時代より」
バラード
映画
梨の形の三つの小品
愉快な感じ
場末のねえさん
*アラン・プラネス(ピアノ)
 高橋のサティ第三弾は、同じコロンビア所属のアラン・プラネス(私には、ドビュッシーのピアノアルバムで、印象派的な写真を使ったジャケットに憧れていたピアニスト)との、連弾、2台ピアノなどの作品を収録。中には『場末のねえさん』の♪大リトルネロにクラリネット(村井裕児)とバスーン(岡崎耕治)を加えた珍しいバージョンも収録しています。
ゆめのよる
夢とのたたかい(モンポウ)
平和の祈り(プーランク)
完璧な美(カゼルタ)
ダフェネオ(サティ)
むすびの歌(高橋悠治)
反映(ブーランジェ)
帰還(ブーランジェ)
帽子屋(サティ)
3つのジムノペディ(サティ)
ゆめのよる(高橋悠治)
水差しの赤ちゃん(プーランク)
鳥さん、かわいい鳥さん(モンポウ)
牧歌(モンポウ)
あなたがほしい(サティ)
ギターによせて(プーランク)
鳥は空を求めている(高橋悠治)
さざんか(高橋悠治)
時計草(高橋悠治)
魂をうたう(モンポウ)
おやすみなさい(高橋悠治)
 ここで高橋氏はソプラノの波多野睦美とコンビを組んでサティ他の歌曲の伴奏を務めています。
それとは別録りで「ジムノペディ」を収録しています。

 

サティ・ピアノ 新作品集(2017)
ジムノペディ(全3曲)
3つの歌曲(天使たち/悲歌/シルヴィア)
グノシエンヌ
サラバンド
夜想曲
 作曲家生誕150年に合わせて、過去にリリースされた3枚のアルバムがボックス化され、ファンを喜ばせてくれましたが、なんと翁年79歳を迎えた氏が、なんと40年ぶりに再録音。他、ドビュッシー弾きの青柳いづみこと組んで、ストラヴィンスキーの『春の祭典』までリリースしてくれる暴れっぷり(笑)。全集に発展してくれたら嬉しいけれど、和製チッコリーニみたいでお願いします(笑)。

 

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