つる座(鶴座)-Gru- 20時南中:10月22日 |
みなみのうお座が南天の子午線を通過する頃つる座も見ごろになる国道16号沿いの京葉工業地帯から離れること約1時間。何十年ぶりか、つる座のふたつの輝星を見つけることができました。肉眼では、すでに私の視力が衰えてしまっていることも加わり、β星の赤みが分からず、というよりもちゃんと見えたのはα星のみで、写真でやっと2つ確認できました。さすがに60秒もシャッターを明けっ放しにしておくと、肉眼では暗く見えた周辺もかなり明るくなってしまいました。 |
プトレマイオスの時代から、地平線上にちらっと顔を出すα星とγ星の存在は知られていたそうですが、その当時は、この星々の北に位置するみなみのうお座の一部でした。今ではα星とβ星の姿の方が目につくのですが、どうした訳かα星とγ星のみで、α星を「魚の輝星」という意味のアルナイルといい、γ星を「尾の端の星」という意味のアルダナブと呼んでいたため、現在でも当時の名残りで呼ばれています。 ただし、プトレマイオスの『アルマゲスト』の星カタログの中に記載されているのはγ星だけで、先に記載した様にみなみのうお座の中に「尾の端の星」と書かれているだけです。 |