星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)




20時南中:10月22日




水瓶からこぼれ出る水を受け取る土星とフォーマルハウト

-2023/07/17 千葉県南房総市-
Canon EOS 6D
 みずがめ座の「瓶」にだけ注目すると、天上界のオリュンポスにあるネクタルなどを入れる入れ物が想像できますが、今ではガニュメーデスを要する姿として定着しているので、そのモデルは彼に求めることができます。ガニュメーデス関する芸術作品はかなりの数に登ります。わし座の芸術作品とほぼ被ることになります

 ゼウスといえば、美しい物はなんでも自分の手元に置いておきたい性格の持ち主として描かれていますが、たぐいまれな美しさを備え、人間の中では最も美しいとまで称賛された青年ガニュメーデスを、大神ゼウスが見過ごすはずはありません。これまでゼウスの(ネクタル)お酌を勤めていた青春の女神ヘーベーや、ヘルメスの代わりの取り役を務めさせるためゼウスの象徴とされる大鷲の姿になってまで(つまり連れて行ったのはゼウスであることをわざと悟らせるため)、彼を誘拐してきました。配置的にも天の川の中にいることや、この道(ミルキーウェイ)はオリュンポスに通じる神の道であることも見事な星座ではないでしょうか? ただし、本人も知ってのことでしょうが、この乳は正妻へーラの胸元から迸り出たものなので、奥様はすでにご存知のはず(笑)。

絵画

『ガニュメーデスの略奪』(コレッジョ)
『ガニュメーデスの誘拐』(ルーベンス、レンブラント)

音楽

『ガニュメーデス』(ゲーテ作詞、シューベルト、ヴォルフ)




(カーソルをのせると星座線、星名が表示されます)
(みずがめ座の星座絵姿は藤井旭氏の『透視版星座アルバム』を参考にしています)

みずがめのガニュメーデスを狙うゼウスの大鷲が西から来襲(!)


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