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まるでザ・バンドの【MUSIC FROM BIG PINK】をもじったかのようなタイトルで、ここで言う【BIG RED】とは、このアルバムがレコーディングされたスタジオを指し、それは元ナイトノイズのメンバーだったビリー・オスケイのスタジオでもあります。つまりはビリーのスタジオでレコーディングされたということ。 このアルバムの主役はヴォーカルとギターのジム・ペイジですが、おそらくビリー・オスケイの名前がクレジットされるアルバムとしては最後かもしれません。あとは、数々のセッションで主役を盛り立てるわき役、もしくはプロデュースといった裏方に回っています。 ジャケットからも想像できるように、のどかなアメリカの片田舎の、けだるい風景といった感じ。カントリー好きにはたまらないサウンドを満喫できます。ボブ・ディランのような鼻にかかったようなヴォーカルに、ロカビリーを思わせるリズム。音もアコースティックベースがなにやらブルースを思わせ、そこでビリーのヴァイオリンがむせび泣く連携。ビリー・オスケイを知るきっかけとなった【Nightnoise】とは一味違った雰囲気が楽しめます。ときどき、懐かしむかのようにナイトノイズの1stや2ndのような表情も顔を覗かせてくれます。 それもそのはず、ナイトノイズは活動の拠点がアメリカだったとはいえ、根底にあるのはアイリッシュトラッドでしたが、こちらは埃っぽいアメリカの大地。そういった情報だけでも音楽の表情は変わって聞こえて来るのではないでしょうか?
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