前回は六本木での凱旋ライヴ(2015年8月23日)。今回はウィル・アッカーマンのプロデュース、イマジナリー・ロード・スタジオでのレコーディングによるニューアルバム・リリース記念コンサート。場所は六本木から渋谷に移り、会場も大きくなって、まりかさん本人に言わせると「同窓会(?)ライブ」はこのぐらいがちょうどよいのかもしれません。しかし、これだけの音楽を、たったこれだけのキャパで共有するにはあまりにももったいない、と感じたのは私だけではないでしょう。
先に書いてしまいますが、終了時のサイン会で、ほとんどの人が口にする「癒された」という言葉が、大きくそれを物語っていると思います。もっともっと大勢の人と、音楽が生み出される空間を分かち合い、共通の意識でそれに癒され、優しい心を持ち、相手への思いやりを大切にしたいと思います。どんな音楽でも、目の前で作り出されるハーモニーは、作り手の受け手が時間と空間を共有するという、その場に居合わせた体験者だけが味わうことのできるのであって、CDだけでは感じ取れない力を秘めているからです。