星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)


20時南中:9月20日
 天の川の中に浸るように描かれたこぎつね座は、へヴェリウスによって設定された新興星座の一つです。そのため、古代星座にまつわるようなギリシア神話などはありません。





2023年8月17日 23h11m こぎつね座、はくちょう座
Canon EOS 6D


 こぎつね座は天の川の中に浸っているために、双眼鏡でサッと見渡しただけでも、実に多くの星々を視野の中に捉えることができます。その中でも見応えのあるのは、惑星状星雲M27(NGC6853)通称「あれい状星雲」では無いでしょうか? ハッブル宇宙望遠鏡でも驚異の姿を見せてくれる有名な天体で、距離は1,235光年。小型の天体望遠鏡で眺めると「まるで惑星のよう」に見えるところから「惑星状星雲」という分類に属しています。「惑星状星雲」という言葉は作曲家から天文学者に転向したウィリアム・ハーシェルによって命名されました。

 私が星に興味を覚えるようになった際、最初に買った天体の本『星雲・星団をみよう』(藤井旭著)の表紙を飾っていたのがこの天体で、この領域の天の川を散策中に見かけるとしていると、宇宙の神秘への案内役を務めてくれたことを思い出します。
  私の観望ノートにも度々登場する天体ですが、なかなか見つけるのが難しくなってきました。最も、最近の望遠鏡でなら、コンピュータで検索してくれるから、あとは視力か空の状況により、見える見えないが左右されれます。

 また、都会にある天文台、国立科学博物館の天体観望会でも人気の高いコートハンガーもこの近くにあり、低倍率で見渡すことのできる星の並びを導入するたび、まさにコートハンガーとはナイスネーミーングだと思います。




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