星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

ピュタゴラス(B.C.582- B.C.496)
 秘密主義だった本人の書籍は残っておらず、その弟子と言われる方々の記述が断片的に残るのみ、とされています。



プラトン(B.C.427- B.C.347)
『国家』エルの神話
『ティマイオス』
『エピメウス』


アリストクセノス(B.C.375- B.C.335)
『ハルモニア原論』
 私たちは本質的、直接的に "天球の音楽"を聴くことができないならば 単純に多くの人にとって 心地よい音楽を演奏し歌えばいいではないか(ハルモニア原論)
 


アリストテレス(B.C.384- B.C.322)
『天について』
 天体などという規模の大きな物体が動けば 必ず音がするはずだ 星の速度が音楽上の協和音程と 同じ比率になっているという観察結果をもとに さまざまな星の周期運動から生まれる音は 諧調している(『天について』第2巻 第9章)

 天界の音楽は 我々が生まれた瞬間から 耳元でなっているのである だからこそ その反対である静寂と区別がつかないのだ なぜなら ざわめきと静寂は たがいに比べてみなければ違いがわからないからである (『天について』第2巻 第9章)

「不動の動者」ラファエロ
Primer motor(Raffaello Santi)


 アリストテレスは師であるプラトンの考えを継承し、地球は宇宙の中心で不動であると考え、それを取り囲むように天球が覆っていると考えました。その天球(宇宙)は、プラトンの『国家』の中の「エルの物語」で語られている8つの天球。そして最も外側にある天球が恒星天であり、それを動かす「不動の動者」の存在を考えました。

 数学の原理こそが あらゆるものを支配する原理である 音階の特性と比率も数を用いれば表すことができる 数が自然界全体で最も重要なものになるわけで あらゆる事物の構成要素であり 天界全体も音階と数からできている (『形而上学』第1巻 第5章 )

  諸天体の運行を司る 多くの天球の諸運動のためには「第一の天球」を動かす「第一の不動の動者」の他に それだけ多くの「不動の動者」が 存在すべきである(『形而上学』第12巻 第8章)

 調子よく音楽めいて語られているが こんな具合ではあり得ない われわれはそんな音を現に聞いていないし われわれの身体にしても 明らかに 何も酷い目にあっていないが それも当然なのである なぜなら 音など何も発っしていないのだから


マルクス・トゥッリウス・キケロ(B.C.106- B.C.43)
『スキッピオの夢』プラトンの「エルの神話」をラテン語化しローマ市民に普及させた
 
 



プリニウス(23- 79)
『博物誌』
中心から遠ざかるように 地球から月までが一全音 月から水星までが半音 水星から金星までが同じく半音 金星から太陽までが短三度 太陽から火星までが一全音 火星から木星が半音 木星から土星までが半音 土星から恒星天までが再び短三度
 



プトレマイオス(c83- 168)
『音楽論』
 
 



ボエティウス(480- 524/525)
『音楽綱要』
音楽を分類
天体の音楽(ムジカ・ムンダーナ)
人間の音楽(ムジカ・フマーナ)
楽器の音楽(ムジカ・インストゥルメンターリス)
 


ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)
『音楽綱要』
 
 


Camille Flammarion, L'Atmosphère: Météorologie Populaire (Paris, 1888)




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星、宇宙がテーマの音楽集

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