かんむり座(冠座)
学名:Corona Borealis
20時南中:7月13日

 私はかんむり座が一番好きです。特に、この星座が南中する頃と言えば梅雨のシーズンで、まともに見ることができる日が少ないのです。それでも、夕立の後に広がる雨上がりの星空に輝く、この7つの星たちが形作るきらめきが、雲間から覗いたときの瞬間、この情景の限りない美しさと、この星座にまつわるギリシア神話の一場面を思い出します。

 クレタ島のアリアドネが、テーセウスに裏切られたあと、ナクソス島で酒神ディオニュソスから贈られた冠。それを神は結婚の証としてアリアドネに贈りました。その後、アリアドネが亡くなると、彼女との良き思い出として天に放り投げ、かんむり座になりました。

 星座自体は大変小さく、そして明るい星があるわけではありませんが、くるりと半円を描くその姿は、春のうしかい座と夏のヘルクレス座の中間にあって、良く目につきます。明るい空だと、7つの星まで数えることは難しいかもしれませんが、α星ゲンマが2.2等級で、わりと明るく見えていますから、ギリシア神話を思い浮かべながら探してみてください。

 ティントレットやファルネーゼ宮殿の天井絵にディオニュソスがアリアドネに冠を贈るシーンが描かれています。

★写真をクリックすると星の結び方が現れます。ただし、この結び方には決まりがありませんので、ここで紹介している結び方が正しいというわけではありません。