tupichan's billboard hot 100

 ビルボードでナンバーワンソングになったかならなかったかは、「金メダルと銀メダル」の違いほどの差があるようです。たかがチャート上の話ですが、聴き手も「1位」と「2位」を意識させられてしまいます(私か? メディアに踊らされてるなぁ)。

 さて、このページでは1970年度のチャートでナンバーワンになれなかった曲を紹介します。

  2018年から、ストリーミングデータ(音楽配信)の集計方法を変更しました。また、これまではチャートの日付の1週間前の火曜日(つまり11日前)に発表されていましたが、データ集計から発表までの期間が短くなり、日付の4日前に発表され、よりリアルタイムに近い発表になりました。 たとえば最新チャートは2021年6月19日です。発表6月15日。(最新の1位はコチラ)。

Billboard.com|2021/06/15更新|

 20年ぶり(←このように書いてから10年以上経っていますねぇ、しみじみ)にリアルタイムでチャートを追いかけられるようになりました。それにしても音楽性が大きく変わったことに驚いています。最初はとまどいもありましたが「ナンバーワンソングだから」という偏った思考でありながら、聴き続けていると耳に馴染むようになってきました。さすがはビルボード・ナンバー・ワン・ソング!
 何年もの間、図書館も含めたレンタルCDなどで曲の収集をしていましたが、今やネット時代の昨今。日本国内のサイトでは実現はまだまだ先の事でしょうが、海外のサイトではチャートのナンバーワンを始めとする、ほとんどの曲がネット上からダウンロードして聴く事が出来るようになりました。私もその恩恵を受けた一人です。本当ならちゃんとした音質で手元に置いておきたいところですが、まぁ、iPodで聴く分にはmp3で充分かなということで(笑)


 

Song 曲目 / アーティスト(オフィシャル・ビデオにリンク)
Writter 作詞・作曲 etc.
Peak 2位に留まった期間 ♪ひとつが1週間、5週目毎にです(第1週目のみBillboad.com)
Action Top10圏内の動き(Top10圏内初登場の日付)
No.1 その時1位だった曲
Weeks Hot100内の総週(初登場と最終位のランクと日付)
Top100 年間チャート


Song Hey There Lonely Girl / Eddie Holman
Writter Leon Carr, Earl Shuman
Peak 1970/02/21
Action 7(1970/02/07)、5、2、4、5、8(1970/03/14)
No.1 Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin) / Sly & The Family Stone
Weeks 14(No.73 ; 1969/12/26 - No.27; 1970/03/28)
Top100 No.44 1970

Taken from Album I LOVE YOU


 まるでバリー・ギブのようなファルセット。もしかしたらバリーは、エディ・ホウルマンの歌唱に影響を受けているのかもしれません。甘いメロディ。


Eddie Holman.com

☆I LOVE YOU(75位
♪Hey There Lonely Girl(2位)








Song Travelin' Band/Who'll Stop The Rain / Creedence Clearwater Revival
Writter John Fogerty
Peak 1970/03/07 - 03/14 ♪♪
Action 9(1970/02/14)、5、3、2、2(1970/03/14)
No.1 Bridge Over Troubled Water / Simon & Garfunkel
Weeks 10(No.50 ; 1970/01/31 - No.26; 1970/04/04)
Top100 チャートインせず

Taken from Album COSMO'S FACTORY


バンドを解散させたジョンは「ソロになってからCCRの曲は演らない」と公言していましたが、1989年、ボブ・ディランとのシルバーウィルベリーズのステージで「トラヴェリン・バンド」をボブからリクエストされてしまい、前言撤回して演った曲です。CCRを代表する曲。それにしても2位を2週間キープして一気にTop10圏外へ。

 いきおい、この曲には1位という冠を授けたくなってしまいますが、いやいや、2位だからこそ彼らの立場が、たんにポップソングのヒットを飛ばしたくて演っているわけではないと証明しているかのようです。カップリングとなった「Who'll Stop The Rain」は、対照的にのどかな田舎を旅しているときに出会った「天気雨」にあたっている様な爽やかさの残る曲。

Creedence Clearwater Revival.com

☆COSMO'S FACTORY(1位、1970/08/22-10/17♪♪♪♪♪♪♪♪)
♪Travelin' Band/Who'll Stop The Rain(2位)
♪Up Around the Bend(4位)
♪Lookin' Out My Back Door/Long As I Can See The Light(2位)







Song The Rapper/ The Jaggerz
Writter Dominic Ierace
Peak 1970/03/21
Action 7(1970/03/07)、3、2、4、8、10(1970/04/11)
No.1 Bridge Over Troubled Water / Simon & Garfunkel
Weeks 13(No.79 ; 1970/01/31 - No.25; 1970/04/25)
Top100 No.45 1970



 エアロスミスのスティーヴン・タイラーが影響を受けていそうなヴォーカル。ピッツバーグ出身のアメリカンバンド。このタイプはゲス・フーやスリー・ドッグ・ナイトに共通するサウンド。ノイジーなギターがカッコいい。

Dominic Ierace.com

☆WE WENT TO DIFFERENT SCHOOLS TOGETHER(62位
♪The Rapper(2位)








Song Vehicle/ The Ides Of March
Writter Jim Peterik
Peak 1970/05/23
Action 9(1970/05/02)、4、3、2、9(1970/05/30)
No.1 American Woman / The Guess Who
Weeks 12(No.98 ; 1970/03/28 - No.24; 1970/06/24)
Top100 No.85 1970

Taken from Album VEHICLE


 ソングライター、ならびにギターのJim Peterikは、のちに名曲「Eye Of TheTiger」で、ナンバーワンの座を手に入れることになります。ホーンセクションのリフがイカしている曲。ギターが右に左にパンする凝った処理をしています。シカゴなんかの前にブラスロックをやっていたのです(そして未だに現役!)。Top10圏内にわずか5週のみという短さ。トップを拒んだのはゲス・フー。

 バンド名だと思っていたアルバムタイトル、逆にアルバムタイトルだと思ったらバンド名のこのグループ、東洋人にはまったくわからない意味を持つ、しかし実は3月15日を指し、これがユリウス・カエサルがブルータスに暗殺された日を指すと言うもの。いやぁ、奥が深い

Jim Peterik.com

☆VEHICLE(55位
♪Vehicle(2位)
♪Superman(64位)








Song Which Way You Goin' Billy? / The Poppy Family
Writter Terry Jacks
Peak 1970/06/06 - 06/13 ♪♪
Action 6(1970/05/30)、2、2、3、10(1970/06/27)
No.1 Everything Is Beautiful / Ray Stevens
The Long And Winding Road / The Beatles
Weeks 17(No.100 ; 1970/03/28 - No.33; 1970/07/18)
Top100 No.26 1970

Taken from Album WHICH WAY YOU GOIN' BILLY?


 もろ60年代風の一曲。邦題「ビリーの分かれ道」残響処理の仕方も60年代風。前曲がハードロックに近い感触のある曲に続いての登場は耳に心地よく響きます。ヴォーカルをフューチャーされているスーザンジャックス(Susan Jacks←作者の奥様)の声質もまた、湿っぽくてセクシーです。


☆WHICH WAY YOU GOIN' BILLY?(76位
♪Beyond The Clouds
♪What Can The Matter Be
♪Which Way You Goin' Billy?(2位)
♪That's Where I Went Wrong(29位)
♪Shadows On My Wall








Song Lookin' Out My Back Door/
Long As I Can See The Light
/ Creedence Clearwater Revival
Writter John Fogerty
Peak 1970/10/03
Action 10(1970/09/05)、5、3、3、2、7、8(1970/10/17)
No.1 Ain't No Mountain High Enough / Diana Ross
Weeks 13(No.56 ; 1970/08/08 - No.36; 1970/10/31)
Top100 No.36 1970

Taken from Album COSMO'S FACTORY


 悲劇の2位バンドとして紹介されていたCCRも、1970年には実に4曲(両面ヒット>ということもあり)の2位となるヒットを飛ばしています。


Creedence Clearwater Revival.com

☆COSMO'S FACTORY(1位、1970/08/22-10/17♪♪♪♪♪♪♪♪)
♪Travelin' Band/Who'll Stop The Rain(2位)
♪Up Around the Bend(4位)
♪Lookin' Out My Back Door/Long As I Can See The Light(2位)







Song We've Only Just Begun/ The Carpenters
Writter Paul Williams, Roger Nichols
Peak 1970/10/31 - 11/21 ♪♪♪♪
Action 9(1970/10/10)、5、4、2、2、2、2、4、5(1970/12/05)
No.1 I'll Be There / The Jackson 5
I Think I Love You / The Partridge Family
Weeks 17(No.84 ; 1970/09/12 - No.28; 1971/01/02)
Top100 No.65 1970

Taken from Album CLOSE TO YOU



 邦題「愛のプレリュード」と呼ばれるこの曲は、Wake Up Callとしてアポロ17号へ向けて発信されました。「This is Houston, good morning!」という呼びかけの後に、約2分間宇宙飛行士たちへ送られる地球からのプレゼントです。NASAでは宇宙飛行士へ音楽をモーニングコールでプレゼントすると言う粋な計らいをアポロ17号から始めましたが、アポロ計画最後の宇宙船が、月面を離れる際に選曲されたのがこの曲でした。これから月への探査が本格的になろうかという矢先に、月面探査計画が中止になってしまったからです。
 この曲は愛し合う男女の「これからの2人の人生は始まったばかり」という内容の歌でしたが、それになぞらえて「我々の月の探査は始まったばかり(なのに我々は月と離ればなれになるなんて)」という意味を込めての選曲でした。結局、その後の月面探査は中断したままになっています。
 ちなみにアポロ17号から始まったNASAのWake Up Callの最初の曲は、宇宙飛行士へ何の説明も無いままの突然のプレゼントだったそうです。このシリーズの最初の曲は♪Good morning, America, how are you?と歌うJohn Denverの「The City of New Orleans」からでした。


The Carpenters.com

☆CLOSE TO YOU(2位)
♪(They Long to Be) Close to You(1位)
♪We've Only Just Begun(2位)

1970年度第13回グラミー賞
♪Best New Artist ; Close To You/The Carpenters
♪Best Contemporary Vocal Performance by a Duo, Group or Chorus ; Close To You






Song One Less Bell To Answer/ The 5th Dimension
Writter Hal David
Peak 1970/12/26 - 1971/01/02 ♪♪
Action 7(1970/12/05)、4、3、2、3、3、4、9(1971/02/06)
No.1 My Sweet Lord / George Harrison
Weeks 19(No.81 ; 1970/10/24 - No.39; 1971/02/27)
Top100 No.98 1971

Taken from Album PORTRAIT


 アクエリアスばかりが有名になっていますが、このしっとりとした60年代を継承したようなサウンドは、何か一つの区切りのような気がしてきます。来たるべく次の10年間への挨拶状のような。邦題「悲しみは鐘の音と共に」


The 5th Dimension.com
☆PORTRAIT(20位
♪The Declaration(64位)
♪Puppet Man(24位)
♪Save The Country(27位)
♪One Less Bell To Answer(2位)




コチラ(1970)ページでは全米ナンバーワンになった曲を紹介しています。

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