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01.Rain 02.Cat and Mouse 03.Blossam/Meadow 04.Opihi Moe Moe 05.Kalena Kai - with Keola Beamer 06.The Great Pumpkin Waltz, You're In Love Charlie Brown 07.MM's Dunk 08.The Cradle 09.Corrina Corrina 10.Peppermint Patty & Charlie Brown and His All-Stars 11.Cast Your Fate To The Wind 12.Wood 13.Pu'n Ana Hulu - with Chat Atkins 14.Waltz For The Lonely 15.Skating 16.Thanksgiving 17.Variations On The Kanon 18.High Plains Lullaby 19.Handle Of Keys |
この作品は、ジョージのリサイタルと、彼を魅了してやまないモンタナの情景を重ね合わせた映像作品で、かつてウィンダム・ヒルよりリリースされたダン・モス・プロジェクトの【もうひとつのアメリカ】シリーズを髣髴とさせるようなモンタナの四季の移ろいを捉えた映像が、ジョージのコンサートの合間合間に映し出されます。 ジョージのコンサートだけが目的で手にすると、曲が始まってまもなく、彼のインタビューとモンタナの情景が交互に入り興ざめしてしまうかもしれません。しかし、彼のことが知りたいと思うファンにとって、それはどうでも良いことかもしれません。というのも、ジョージの音楽を聴きたいと思うならば、すばらしい録音の数々がすでに何枚もリリースされいるのですから。 ライヴ映像を見ていると、彼の楽曲がそのときそのときでさまざまにテンポを揺らして、レコーディング一辺倒ではないことがわかるでしょう。聴衆を前に演奏することで、曲に新たな生命を吹き込み、ピアニストと楽曲が共に成長してゆく。つまり彼がかたくなに「譜お越し」をしない要因がここにあるのではないでしょうか?(2007年にとうとう本人の監修による楽譜が出版されました) ここではジョージが自らの音楽について語ることに重きを置いて鑑賞したい。彼がなぜピアノを弾くのか、なぜモンタナを愛してやまないのか、それが自らの口から語られるエピソードは、ジョージのルーツを知る上で、彼のレコードを聴く上で、この上ない情報源になってくれているからです。 また、スラック・ギターの名手ケオラ・ビーマーとハワイでのセッションや彼へのインタビューには意外な発見があります。そしてチェット・アトキンスとのセッションでは、オリジナルのギターをピアノにアレンジした、と言って本人の前で嬉しそうに、そして少々緊張してピアノを弾く姿に微笑ましくなってしまいます。彼にとってはギターヒーローである二人との対話は、彼の根底に根付いている音楽ルーツを、ギターの視点で見ることができ、大変興味深いシーンでした。 驚いたことに、ピーナッツの映像が使われ、ヴィンス・ガラルディの(動く)映像が観られること(個人的に一番の驚きはここ!)。 この作品がリリースされた頃、まだ原作者のチャールズ・モンロー・シュルツ氏(1922.11.26-2000.2.12)は存命中だったので、本人から直接許可が出たのではないでしょうか。今のところ、ビデオのみでしか聞くことが出来ない『THIS IS AMERICA, CHARLIE BROWN,VOL6:THE BIRTH OF THE CONSTITUTION』を担当していた絡みもあるのでしょう。 欲を言うなら、現在の技術でなら演奏のみの面と、今回のモンタナやドキュメンタリー風の面と2層に分けて収録してくれても良かったんじゃないかと思います |