ウィンダム・ヒルの掲示板

WILL'S EMBRACE / Ronnda Cadle -2012-

Produced byWill Ackerman.
Co-Produced by Colin Nelsen and Ronnda Cadle.
Recorded and mixed at Imaginary Road Studios, Windham Country, Vermont.

2012 LITTLE HARTLEY MUSIC

Ronnda Cadle

 


 

 

 

   


♪ ♪ ♪

01. Feels Like Home
Ronnda Cadle ; Guitars
Jeff Oster : Flugelhorn / Tom Eaton: Bass, Percussion / Noah Wilding : Vocals

02. Will's Embrace
Ronnda Cadle ; Guitars
Jill Haley : English Horn / Eugene Friesen : Cello / Rebecca Daniel : Violin
Jeff Haynes : Percussion / Tony Levin : Bass

03. Beneath the Sea
Ronnda Cadle ; Guitars /
Charlie Bisharat : Violin / Sherry IlesBisharat : Piano

04. Balloon Song
Ronnda Cadle ; Guitars
Jill Haley : English Horn / Eugene Friesen : Cello / Tony Levin : Bass

05. A Decision of Uncertainty
Ronnda Cadle ; Guitars
Jeff Oster : Flugelhorn / Charlie Bisharat : Violin / Jeff Haynes : Percussion
Tom Eaton : Guitars, Bass Noah Wilding : Vocals / Will Ackerman : Hopi Drum

06. Transition
Ronnda Cadle ; Guitars

07. Rosemary's Dawn
Ronnda Cadle ; Guitars / Will Ackerman : Guitars

08. Believe
Ronnda Cadle ; Guitars
Charlie Bisharat : Violin / Eugene Friesen : Cello
Jeff Haynes : Percussion / Tom Eaton : Bass, Keyboards

09. The River Runs
Ronnda Cadle ; Guitars
Jill Haley : English Horn / Eugene Friesen : Cello / Rebecca Daniel : Violin

10. After
Ronnda Cadle ; Guitars / Edo Castro:

11. Shalom
Ronnda Cadle ; Guitars
Jeff Oster : Flugelhorn / Edo Castro:

12. Leaving
Ronnda Cadle ; Guitars
Jeff Oster : Flugelhorn / Noah Wilding : Vocals

 

 2012年のバレンタインデーの日にリリースされた女性ギタリスト、ロンダ・キャドル(パッと目、見た感じはオールマン・ブラザース・バンドのウォーレン・へインズか、などと思ってしまいましたが)。これまでの流れでいくと、てっきりフォーク・シンガーだなー、と思っていたのですが、彼女のHPにもクレジットされている通り、彼女の肩書は「INSTRUMENTAL ACOUSTIC FINGERSTYLE GUITARIST」です。

 ウィルにとって女性ギタリストでインストのみをプロデュースするのは初めてではないでしょうか? 今までに手掛けてきた女性ギタリストは、Patty Rakin(1991), Loise Taylor(1996), Yasmin Tayeby(2009) Brooke Ramel(2011)で、いずれもシンガー・ソング・ライターでした。Patty Rakinは女ヘッジスなどと形容されていましたが、アルバムの中にインストの曲も含まれていました。まぁ、こうした曲は、ステージで喉を休めるための曲ではないでしょう。

 女性アーティストが、ギター・インストのみというのはあまり知らないので、私などは片方の手で足りてしまうぐらいのアーティストしか思い浮かびません。(クラシックの世界にはたくさんいますけど)。
 そのロンダがギターを始めたきっかけが、ハートのナンシー・ウィルソンだったそうです。男の私が見てもカッコイイと思うギタリストですから、さぞや衝撃を受けたのではないでしょうか(笑)
 そのナンシーは武道館でハートのステージを観ましたが、男勝り(当時のリード・ギターはハワード・リース)の動きで、私も衝撃を受けました(笑)。ひらひらのドレスみたいな衣装なのに足上げちゃうし。



話を元に戻すと…
 
ロンダのスタイルは、奇をてらったようなテクニックを聴かせるのではなく、オーソドックスなフィンガースタイルで、楽器の美しい響きを、美しく歌わせるための楽曲の良さで引き立ててくれるような心地よさがあります。これからギターを始めようとか、これからギターの音楽に触れようとする方に、一番にお勧めできるアルバムではないでしょうか?

 ウィルのプロデュースにしては珍しく、いつものイマジナリー・ロードの面々が少なく、ウィルのギターも♪Rosemary Dawnのパンフルートの傍らで、ひっそりと聞こえてくるぐらい。笛(フルート、パンフルート etc.)などはロンダの友人なんでしょうか? かすれた感じの乾いた音が、ギターのぬくもりとしっくりと合っています。この組み合わせはいい。

 


Photo by Toshiharu Minagawa.