ウィンダム・ヒルの掲示板


ONE/ Tod Boston -2017-


All Music Composed, Produced, Performed, Recorded, Engineered, Mixed Todd Boston.
   

♪ ♪ ♪

01. One
02. Fresh Strings
03. Ambrosia
04. Astral Heart
05. She's Home
06. Realization
07. Early Reflections
08. Blue Pearl
09. Hawk Medicine
10. Kalyan
11. Dreamtime

Todd Boston

 

 ウィルが大推薦するギタリスト。マイケル・ヘッジスに影響を受けた奏法を織り込んだフィンガースタイルのギターアルバム。Youtubeでは言った気分になれる(笑)、Toddのガイドによるレコーディングドキュメンタリー(Studio Tourとなってます)が見られます。

 オープニング曲が、まるでビートルズの♪Within You Without Youのような雰囲気を持って始まったので、少々面喰った感じがしました。最初は、私の好きな「ドブロかよ〜」と思ったのですが、アラビックなチューニングのようでもあったので、調べてみたらイランあたりの民族楽器のドタール(ドターラ)という楽器でした。その他にもフルート、ベースをも弾きこなすマルチ・ミュージシャンですが、ヴァイオリン(
Charlie Bisharat )、チェロ(Eugene Friesen)も加わり、いつものイマジナリー・サウンドが展開します。そして、本人もベースをタイトルトラックで披露していますが、Tony Levin、Michael Manringの参加もありギターバトルを期待していましたが、アンサンブル重視で、テクニックをひけらかすような展開にはなりませんでした(ちょっと残念…)。

 レコーディングの最中に、日本で発生した未曾有の災害が伝わり、、ウィルとエンジニアのトムと三人で日本の津波が、人を、車を、村を、町を飲み込む映像を見ていたようで(私は空港のスタジオでこれを館内に流していました)、♪Wavesはその時自然に沸いてきた演奏だったようです。その曲の素材は、彼らが敬愛してやまないマイケル・ヘッジスの♪Aerial Boundaries。
 アルバムのインナーに記載されているエピソードを読む前は、ただ単にマイケルのフォロアーだなー、ギターうまいなー、とだけしか思っていなかったのですが、そうした経緯でレコーディングされたアルバムに愛着がわきました(アルバム中、唯一のギター1本によるソロ)。この時の模様はYoutubeのTodd Boston3で見る事が出来ますが、津波の映像も含まれていますので、閲覧はご注意ください。「Our hearts go out to the people of Japan」というメッセージもあります。

なお、ウィルのお気に入りということもあって、ここ数年のステージには同行しているようです。