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01.Dawn |
このアルバムはMasakoさんの住んでいる周辺の大自然へのトリビュート作品です。 1曲目の「Dawn」の最初の和音が鳴り出した瞬間、私のことを、まだ行ったことのない土地、アメリカへと誘ってくれました。この大らかさは、狭い日本ではちょっと考えにくいのではないでしょうか。まぁ、アーティストだから、どこに行ってもインスピレーションは湧いてくるだろうから、活動の拠点が日本だったら、日本らしい(ヨナ抜きとか?)旋律を紡ぐのでしょうけど。 |
Photo by Masako.
このアルバムは2012年の1st『MASAKO』に次ぐイマジナリー・ロード・スタジオでのレコーディング、そしてアッカーマンによるプロデュースです。前作よりも、より自然体の作風に磨きがかかっているような気がしました。 先に書いたように、アメリカという国をイメージするとき、大自然を抱えた大地や大空を思わせてくれますが、それが音楽による印象でよりハッキリとイメージとして思い描けるときがあります。まさにウィンダム・ヒルや、その後のアッカーマンのプロデュースによる作品がそれにあたると思うのですが、Masakoさんの2つのアルバムからもそれを感じることができます。それは映像的であったり、曲によっては匂いや、温度(森の中のヒンヤリ感とか、降雨の冷たさとか)までが感じられるような気がします。どの曲からも大自然の大らかな息吹がみなぎっているような気がしてなりません。 特にアンサンブルというスタイルの4、9、13、16などは、ネイティブなアーティストたちとの共演が刺激となり、日本に閉じこもって(活動していたら)いたら、決して展開しなかったような作風になっていると思います。曲によってはMasakoさんが共演者のパートを編曲したり、即興で演奏してもらったり、ウィルの「こんな風にしてみようか…」といったアイデアが盛り込まれているようです。それは大自然の風向きや雲の表情が、その場の環境の変化によってさまざまに変化する表情と似ているのかもしれません。まさに「風景が音楽になり、音楽が風景になる」瞬間ではないでしょうか。 ジャケットに編まれたコラージュのように、さまざまな自然の表情や営みが音として描かれ、リスナーに浸透してゆく。雑多な街に住み、自然を忘れがちな人たちに聞いてもらいたい作品集です。 また、今回もMasakoさんから「近所の」写真を提供していただきました。Masakoさん、ありがとうございました。 |
Photo by Masako.
Photo by Masako.
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