星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

啓蟄(2025年3月5日) 太陽黄経345度




【暦便覧】には、

陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也”
とあります。

『驚蟄』とも書き、
『閉啓』というと小雪の頃、
土の中に虫がこもること。
「梅は咲いたか」の二番詞は
「蜊(あさり)とれたか蛤(はじまり)はまだかいな」
「雀、海中に入って蛤となる」の季詞がありますが、
雀貝とは蜆(しじみ)の異名。
うごめくのは土の中だけではないようです。

 

天文学的には太陽が黄経345度を通過する時をいいます。
(2025/03/05/17h07m)





 

春分(2025年3月20日) 太陽黄経360/0度

 



【暦便覧】には、

“日天の中を行て昼夜等分の時也”

とあります。

太陽が真東から昇って真西に沈み、
昼夜の時間がほぼ等しくなります。
春分の日とは“自然を賛え、
生物を慈しむ日”
煩悩の彼岸から知恵の彼岸へ。
それをめざして精一杯生きるのが
波羅密多の意味だそうです。

天文学的には太陽が黄経360度(0度)を通過する時をいいます。
(2025/03/20/18h01m)

 

 

~参考書~
暦の風景(SEISEISHA) ISBN4-88350-030-6:野呂希一・荒井和生
雨の名前(小学館) ISBN4-09-681431-8:高橋順子・佐藤秀明
風の名前(小学館) ISBN4-09-681432-6:高橋順子・佐藤秀明
理科年表2023
(丸善) ISBN978-4-621-30737-3
天文年鑑2025(誠文堂新光社) ISBN978-4-416-62341-1

年中行事覚書(講談社学術文庫) ISBN978-4-06-158124-1:柳田國男

国立天文台天文情報センター暦計算室

~写真~
皆川敏春

 

冬の王者オリオンも春霞にまかれ西に傾く

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