星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

カノープス
 
なかなかお目に掛かることのできない星として、特に関東圏ではありがたがられる星の写真集です。


(2014年12月27日、千葉県佐倉市飯野)

 

(2015年2月15日、千葉県印西市師戸印旛沼公園)
 
右のタイムラプス(2時間)の一コマが左の一枚。
カノープスは中央の赤色灯が点灯する鉄塔の右上。暗い方(明るい方は飛行機)

 

 

(2015年12月31日、千葉県佐倉市羽鳥)

 羽鳥の畑はさすがに水蒸気が多く、 夜露にすぐ襲われてしまいます。 風がちょっとでもあると良いのですが、 それはかえってコチラが首をすくめてしまいます (それが好きなんですけどね)。 年越しの鐘が凛とした空気を伝わって 耳元で聞こえているようです。 夜半前に東の水平線からは月が昇りました。

 

(2016年1月1日、千葉県南房総市根本)


 名の起こりとなった布良まで来ると、 地元で見るカノープスの懐かしい輝きが海上にありました。 もっと明るく見えるのかと思っていましたが、 あまり変わらなかったのにはがっかりでしたが、 海上に広がる南天漆黒の闇で、 眼下の砕け散る白い波が 浮かんでは消える場所での対面は、 ちょっとコワかった(笑)。 夜半前に東の水平線からは月が昇りました。

 

(2016年11月30日、千葉県佐倉市羽鳥)

 この1週間前に関東では54年ぶりに11月の積雪を記録したそうです。いちおう、私にとっては初体験。その夜は見事に雨上がりならぬ行き上りの星空に包まれましたが、ここまで来ることが出来ず。写真では頼りない姿ですが、実際の肉眼では、ここまで明るく見えたカノープスは初めてでした。空気が澄んでくれたおかげだと思います。

 

(2017年2月3日、鹿児島県熊毛郡屋久島町平内)

 関東からここまで南下すると、こぶし2個分ぐらいの高さに見え、また確かにシリウスに次ぐ第二の輝星だということが実感できます。地元の方にカノープスの話をしましたが、やはり毎晩、水平線上に見える輝星には、それほど愛着も無いようでしたが、見えない地域での、この星に対する言い伝えに新鮮さを覚えてくれました。
 前回屋久島にやって来たのは5月だったからたしかめ用がなかったのですが、この時期ならばうまく時間をやりくりすれば見ルコとが出来ます。

 

(2017年11月19日、鹿児島県熊毛郡屋久島町小島)

 オリオンの東側を抜けた冬の天の川は、おおいぬ座のシリウスの当たりで細かい星粒となって輝いていました。冬の天の川を肉眼で見るのは初めてだったので、寒さも忘れ(というか感じることなく)宿の駐車場に寝転がって眺めていました。時おり、極大中のしし座流星群の明るい流れ星が、目の前を横切って行きました。カノープスは左下の明るい星




(2021年1月1日、千葉県千葉県佐倉市羽鳥)

 ここ数年、大晦日の除夜の鐘を聞きながら(この場所は近所に鐘を撃ち鳴らしてくれる)年越しカノープス詣でをするのが恒例になりました。2020年はコロナに翻弄された一年で、観望会は2月をもって行なうことができませんでした(室内の講座はボチボチ)。地平線を這うように、ほんのちょっとしかその姿を見せてくれない横着な星が、他の星より途切れがちなのは雲のせい。大晦日から元旦への橋渡し。





(2021年1月4日、千葉県南房総市根本)

 一日4分ずつ出が早くなるということは、10日で40分。1ヶ月で2時間。地平線まで晴れ渡っていないと出会えないので、輝く姿を認めたときほどありがた味が実感できます。特にこの場所(布良から車で10分ぐらい、天の川が見える野島崎灯台の近く)へは、車で4時間のドライヴなので、頭上が晴れていても見えないことがあります。

(左:2021年12月31日、千葉県佐倉市羽鳥/右:2022年1月1日、千葉県南房総市根本)

 毎年恒例にしている年越しカノープス。2021年暮れも無事に明るいカノープスが地元でも拝めました。翌日、本家布良まで出向き、海上に輝く南極老人(ここでは布良星と言わないでしょう)が水平線高く顔を出してくれました。確かに水平線から指三本分の高さ。海上すれすれという表現は似合っていないかもしれません。




(2022年1月1日、千葉県南房総市根本)

 毎年のようにこの場所に来ていますが、ここまではっきりと見えたのは初めてかもしれません。タイミングよくカノープスの真下の水平線にある雲が、恐らくその直下を航行中の船のライトを反射しているのでしょうか?まるでカノープスの星の明かりを反射しているかのように見えました。
 普段地元からは見ることのできない地平線近くにある、大航海時代に作られた星座の星々が、こんなにも写り込んでくれるとは思っても見ませんでした。





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