ウィンダム・ヒルの掲示板

 前回は六本木での凱旋ライヴ(2015年8月23日)。今回はウィル・アッカーマンのプロデュース、イマジナリー・ロード・スタジオでのレコーディングによるニューアルバム・リリース記念コンサート。場所は六本木から渋谷に移り、会場も大きくなって、まりかさん本人に言わせると「同窓会(?)ライブ」はこのぐらいがちょうどよいのかもしれません。しかし、これだけの音楽を、たったこれだけのキャパで共有するにはあまりにももったいない、と感じたのは私だけではないでしょう。

 先に書いてしまいますが、終了時のサイン会で、ほとんどの人が口にする「癒された」という言葉が、大きくそれを物語っていると思います。もっともっと大勢の人と、音楽が生み出される空間を分かち合い、共通の意識でそれに癒され、優しい心を持ち、相手への思いやりを大切にしたいと思います。どんな音楽でも、目の前で作り出されるハーモニーは、作り手の受け手が時間と空間を共有するという、その場に居合わせた体験者だけが味わうことのできるのであって、CDだけでは感じ取れない力を秘めているからです。


 さて、今回のステージは、2015年8月のライヴと同じメンバー、ヴァイオリンの中島優紀さん、ヴィオラの糸永衣里さんに加え、初共演というチェロの豊田庄吾さん、そして主人公であるピアノのまりかさんの4人。
クラシック音楽流にいうならば、今回はピアノ・カルテットという編成で、夏に演奏された楽曲も、新たなアレンジで楽しめました(名古屋公演はピアノ・トリオに戻り、すなわちピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ)。

 このライヴは、ニューアルバムリリース記念のライブ。1、2セットに分けて行われ、22曲中10曲がニューアルバムからの選曲。そして、これまでの3枚のアルバムから、今回のステージ用(チェロが加わったバージョン)にアレンジが施され、アンサンブルの構成力には驚かされてしまいます。
  チェロが加わったことにより、ヴィオラの自由度が上がったか、中~低域の広がりが、ぐんと深くなり奥行き感が増した感じを受けました。別の言い方をすると、奥行きといった抽象的な表現ではなく、聴き手である自分が、作者の描き出す心象風景の中に入り込むことによって、自分の描く風景がよりはっきりと視覚化される、とでも言ったら良いでしょうか?
♪Remembranceしかり、Frozen Lakeしかり。どの曲も(今回のニューアルバムの「Diary」に関わらず)自分の中の日記と繋がって、目の前に風景が広がって来るようでした。


 
 
2月16日の曲目


〜1st Stage〜

1. Rain in the Park***
2. Memories***
3. Frozen Lake****
4. White Mountains****
5. Blue Falls****
6. Mystic River*
7. Underwater*
8. Lost in Darkness***
9. Into the Sky***
10. Nostalgia****
11. Remembrance****

〜2nd Stage〜

1. Green Field****
2. Colorful Mind****
3. Morning Light****
4. Into the Storm****
5. Sparkling Sky****
6. Cliff**
7. Sparkle**
8. Peace**
9. Alone in Dreams***
10. Raindrops***
11. After the Rain***



アンコール *
 


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