Photo by Toshiharu Minagawa.


WH-1076
AT THE END OF THE EVENIG
/ Nightnoise
Produced by Nightnoise.

01. Windell
02. Of a Summer Morn
03. Hugh
04. Jaunting
05. The Courtyard
06. "Bring me back a song"
07. Snow on High Ground
08. At the Races
09. Forgotten Carnival
10. The Cuillin Hills
11. Her Kansas Sun
12. End of the Evening
13. The Swan

Windham Hill Records, 1988



 前作がビリーとマイケルのデュオの延長作だった趣が強かった『SOMETHING OF TIME 』ですが、今作では正式メンバーであるブライアン(フルート)と、トリオナ(キーボード)とのアンサンブルが堪能できる作品に仕上がっています。

 秋の気配が濃くなってくると、春や夏とは違って日没時の日の射し込み方が変わってきます。このアルバムジャケットは、そんな日没の陽光を思わせる色合いで、勝手に秋色なアルバムなどと思いこんで聴いてしまいますが、曲調も、どこかしっとりとした感じの曲が多いようです。
 グループになってからの彼らの作品集では、もっともアコースティック色が強い一枚と言えるかもしれません。個人的に好きなのは“Hugh”と“The Cuillin Hills”の2曲で、共にマイケルの実妹であるトリオナのペンによるもので、主役も彼女のメロディアスなピアノが印象的な佳曲です。また、彼らの活動を思えば、ようやくタイトル曲“End of the Evening”でトリオナのヴォーカルが入り、古くからの彼ら兄妹のファンを安心させたかもしれません。

 トラディショナルなケルトミュージックと紹介されることの多い彼らの音楽ですが、ナイトノイズの音楽は万国共通の音楽ではないでしょうか。私は、ナイトノイズの音楽を聴いても、行ったことのないアイルランドの原風景はなかなか見えてこないものの、幼年期に過ごした土地や情景が浮かんでは消えるのを見ることができます。その中には父との思い出や、仲の良かった友だちなんかと、時間を忘れて遊んだときのことなど様々です。つまりは、誰もが心の中にしまい込んである風景に、いっとき戻ることのできる音楽と言えるのではないでしょうか。

6曲目の"Bring me back a song"は、同年リリースされた『ウィンター・コレクション2』にも収録されています。


〜Discography〜
SOMETHING OF TIME (Windham Hill, 1987)
AT THE END OF THE EVENING (Windham Hill, 1988)
THE PARTING TIDE(Windham Hill, 1990)
(ビリー・オスケイは『THE PARTING TIDE』を最後にグループを脱退)
SHADOW OF TIME (Windham Hill, 1993)
A DIFFERENT SHORE (Windham Hill, 1995)
THE WHITE HOUSE SESSIONS(Windham Hill, 1997)

 ビリー・オスケイの後任として加入したジョン・カニンガム(1957/08/27-2003/12/15)は心臓発作で、グループのリーダーであるマイケル(1952/10/07-2006/07/09)は不慮の事故で亡くなってます。すでに彼らは2001年にグループを解散していますが、これでグループの再結成は夢となってしまいました。