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LONGING FOR HOME / Peter Jennison -2010-

 

 

Produced by Will Ackerman.
Recorded, Mixed, Mastered by Corin Nelsen.
Recorded at Imaginary Road Studios, VT.

Peter Jennison 2010

Peter Jennison

 



♪ ♪ ♪

01. War
Peter Jennison ; Piano
Eugene Friesen ; Cello / Steve Schuch ; Violin
Jeff Haynes ; Percussion / T-Bone Wolk ; Bass / Noah Wilding ; Vocals

02. Hight Mountain Dreams(For My Hero, My Mother)
Peter Jennison ; Piano
Eugene Friesen ; Cello / T-Bone Wolk ; Bass

03. Solitary Peace(For Will Ackerman)
Peter Jennison ; Piano / Eugene Friesen ; Cello

04. Time Passage
Peter Jennison ; Piano
Steve Schuch ; Violin / Jeff Haynes ; Percussio

05. Hold Me In Your Heart(For My Son)
Peter Jennison ; Piano

06. Desert Storms
Peter Jennison ; Piano / T-Bone Wolk ; Bass

07. The One(Love Song Across The Horizon)
Peter Jennison ; Piano, Vocals
William Ackerman ; Guitar / Steve Schuch ; Violin / Noah Wilding ; Vocals

08. The Promise(I Will Return to You)
Peter Jennison ; Piano

09. Longing For Home
Peter Jennison ; Piano

10. Anthem(When We All Come Home)
Peter Jennison ; Piano / Jeff Haynes ; Percussion


Photo by Toshiharu Minagawa.
 


 このアルバムの主人公であるPeter Jennisonは、イラク戦争でヘリコプターのパイロットを経験したという異色(?)アーティストです。そんな経験が作曲に、演奏に影響を与えている今回のアルバムでは、そのテーマがズバリ戦争。平和ぼけの日本人にとって、ピンと来ない状況であるだけに、私自身うまく書く(表現)することができません。

  深い哀愁に満ちた旋律が奏でられた瞬間、思い描くのは一体どんな光景(情景)でしょう。親との別れ、子供との別れ、恋人との別れ、兄弟との別れ、かわいがっていたペットとの分かれ・・・
 そうした様々な別れに近いものだと思います。「悲しみ」に支配されてしまうと、人はうまく行動できなくなってしまう。自分の経験からそれを追体験しそうなメロディ。それでもヴァイオリンやパーカッションが加わることで我に返るような気分にさせられます。現実を見つめ直すきっかけとして。

 2曲目の母に捧げられた曲は、戦況下にあって、どんな英雄でさえも母親のことを思う瞬間があるということを、そしてそこに帰りたいと祈る存在(あのアキレウスさえも!)である母親がテーマです。個人的なことになりますが、現在、母が入院中と言うこともあり、身に詰まる思いで耳を傾けています。大らかな旋律は、まるで母なる大地を讃えているようです(2019年3月6日、私の誕生日に永眠しました。なんだか母と強い絆で結ばれていたような気がします)。

 続く♪Solitary Peaceもユージンのチェロが朗々と歌う曲ですが、なんとプロデューサーであるウィルに捧げられています。ピーターは1998年のアルバムからインスパイアされたとか。

 ♪Time Passageは、いわゆる大きなのっぽの「古時計」で、エンディングでは時を告げる金が静かに鳴り響くという描写を用意してくれ、いっそう情景が目の前に浮かんできます。ピーターのお祖父ちゃんの家の時計がモデル。
 ♪Hold Me In Your Heartに書かれたコメントは、子を持つ親にとって誰でもあてはまる気持を綴っています。思わず読んでいて涙がホロリ。子守歌。
 ♪The Oneは私のお気に入りシンガー、Noah Wildingの声も、ここでは悲しい分かれの元となった「彼女」の歌声。それは清らかで安らかで、でも悲しみに満ちています。ウィルのギターがさり気なく。
 ♪The Promiceは、元気で無事に家に戻ってくるよ、という出発の時の約束が、ちゃんと果たされますようにという祈りの曲。安らかな旋律。

 副題に「SONGS FOR WAR」とあるように、このアルバムは世界中で戦っている兵士たちに、そして「早く家に、愛する人たちの元に帰ることがことができるようにと」捧げられています。

Dedicated to all soldiers across the world, home or abroad; and to all travelers longing for home. May you return safe, sound, and soon.

 どこからか噂を聞きつけたのか、ピーター本人からfacebookのお誘いがありました。ありがとー



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