ウィンダム・ヒルの掲示板

DREAMING STILL/ Kathryn Kaye -2011-

Produced by Will Ackerman.
Recorded, mixed and mastered by Corin Nelsen.
Recorded and mixed at Imaginary Road Studios, Windham Country, Vermont.
except where noted.

All music2010 by Kathryn Kaye

Kathryn Kaye


 

 

 

   



♪ ♪ ♪

01. Time Moving Slowly
Kathryn Kaye ; Piano

02. Waiting For The Rain
Kathryn Kaye ; Piano
Eugene Friesen ; Cello / Jill Haley ; English Horn

03. Dreaming Still
Kathryn Kaye ; Piano

04. The Wind Is A Lady
Kathryn Kaye ; Piano

05. Leaf Dance
Kathryn Kaye ; Piano
Charlie Bisharat ; Violin / Will Ackerman, Corin Nelsen, Derrik Jordan ; Percussion

06. Smile For Me April
Kathryn Kaye ; Piano

07. A Look To The West
Kathryn Kaye ; Piano

08. A Calm Awakening
Kathryn Kaye ; Piano

09. April Did You Call Me
Kathryn Kaye ; Piano / Noah Wilding ; Vocals
Dan Greenspan ; Bass / Derrik Jordan ; Percussion

10. August Light
Kathryn Kaye ; Piano

11. January
Kathryn Kaye ; Piano

12. Taos Song
Kathryn Kaye ; Piano

13 Fred's Farewell
Kathryn Kaye ; Piano

14. Awakening
Kathryn Kaye ; Piano




 いかにもウィンダム・ヒルを連想させるジャケットと、全篇にわたるアコースティックな響き。アッカーマンのプロデュースによるピアノ・アルバムで、ピアノソロとアンサンブルのバランスが曲順に現れています。

 キャスリンの奏でるピアノは、クラシック音楽の形式を踏襲した無言歌(歌の入らないポップスみたいな)が多く、ソロでも、アンサンブルでもすぐに口ずさめそうなメロディに溢れています。また日本人的な作曲というか、「へー、西洋人もこういった曲を書くのか」と思わせるものもありました(January)。

 特に気に入ったのは「Time Moving Slowly」と「A Calm Awakening」。曲の構成がとても面白い(クセのある?)楽曲です。2曲ともメインのパートは左手なのですが、突然右手の高音が「間の手」のように呼応します。「Time Moving Slowly」では、独り言のような左手のメロディが、右手の入ってくることによって対話となります(1'31'')。まるでお母さんが子供にピアノレッスンをしているような感じとでも表現したらよいでしょうか。そして再び同じ音型が繰り返される頃(3'09'')には右手は無くなり、幼子が成長して一人で弾いているかのような物語を想像してしまいました。ちょっとエレジー的な雰囲気を持つ曲。

 思わず懐かしさを憶えたのは「Leaf Dance」。久し振りに元気なところを見せてくれたチャールズ・ビシャラットのヴァイオリンがダロール・アンガーとバーバラ・ヒグビーのデュオ『TIDELINE』の世界を描き出してくれているかのようです。伸びやかなヴァイオリンが新緑の眩しい青空を渡る風のように。アッカーマン等のパーカッションもバックで踊っています。

 ユージン・フリーゼンのチェロとジル・ハーレイのイングリッシュ・ホルンは、今回ピアノ・トリオとして演奏されます(2、12)。
「Waiting For The Rain」は、私自身が体験した山歩きを思い出させてくれました(タイトルは雨を待っているようですが、あまり山中で雨には遭いたくないのですが・・・)。山歩きの中での雨。遠くの山並が雨に煙って見える景色。まるで印象派の世界です。雨を受け取った森が自然讃歌を歌っているようにチェロが朗々としたメロディを奏でます。

 アルバムのクレジットにはCorin Nelsenの名前がありますが、Kathryn Kayeの写真集には、次のエンジニアであるTom Eatonの姿が映し出されています(2011年3月)。


Photo by Toshiharu Minagawa.