一度は解散(休止)宣言をしたカラスたちの公式ライヴビデオです。2ndからメンバーになったマーク・フォードが復帰(再び脱退)した直後のライヴなので、私の好きなマークの雄姿が見られるということでも非常にうれしいDVD(本国に遅れることようやくリリース)。
2005年は、彼らがデビューして15周年目に当たる年であり、数々の名演を生んだフィルモアとくれば、そのステージがいかに熱く盛り上がったかわかろうというもの。19曲150分というヴォリュームに満足したところで、特典映像として(サイケデリックな雰囲気の)バックステージとリハーサルの模様を覗くことができます。ちらりとクリスの奥様も拝見(すでに離婚)
映像はクリスとリッチの兄弟を中心に回っているため、なかなかマークの姿を拝めませんが、リッチが気を遣っている様子がわかります。ギターソロの率もほぼ互角なのはリッチの計らいか?(笑) 右がリッチ・ロビンソン、左がマーク・フォードのギターなので、そのサウンドの違いを楽しめます。マークはGuns'N'Rosesからイジー・ストラドリンが抜けた際オファーを公式に受けたギタリストのひとりでしたが、「名声」か「自由」を理由に「自由」を選択肢ブラック・クロウズに加入した元バーニング・トゥリーの中心人物です。歌えます(笑)
あとはジミー・ペイジとのツアー(結局日本公演は実現せず)がDVD化してくれれば文句なしといったところでしょう。
そして7年ぶりにリリースされた『WARPAINT』は、セカンドギタリストが二転三転してライヴで復帰したマークが再び脱退、Luther Dickinsonという新たなギタリストがリッチのサポートをしています。スライドギターを得意としていて、ますます泥臭く南部っぽい音を追求するカラスたちです。
ここで紹介している2ndアルバムは、オールマン・ブラザース・バンドやレイナード・スキナードを彷彿させる音楽を作りだしています。1stアルバムに特別参加しているオールマンのチャック・リーヴェルから「君らがこの音楽をやるのは早すぎる」とまで(最大級のお褒めのお言葉)称されたカラスたちです。リマスター盤ではすべての音の抜けが良くなり、コーラスやヴォーカルが中心に、左右に分かれたクリアーなギターサウンドに豹変して驚かされました。確かに20代の若者がやる音楽じゃーないです。さすがに土壌が違うなぁ、と思い知らされたアルバムです。
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