カール・セーガンの科学番組『コスモス』で使用されていなければ、彼のアルバムを探し求めることはなかったのでしょうが、1980年ごろ(中学生のとき)、NHK総合ラジオで放送されていたSF(星新一や海外の作家の小説など)や、サスペンスもののドラマシリーズ(つのだじろう etc.)などのタイトルや、ドラマの中で使われていたので、なんとなく聞いたことのあるサウンドとして、耳に残っていました。 |
OXYGENE(幻想惑星) |
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1976年にリリースされた記念すべきジャン・ミッシェル・ジャールの1stアルバム。このジャケットのインパクトは強烈で子供ながらに、怖いのかSFなのかと、なかなか自由に音楽を聴けるような環境ではなかったから、どんな音楽が流れてくるのか想像するありませんでした。 |
|OXYGEN|
EQUINOXE(軌跡)
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曲目が単一で、パートに分けられているだけなので、ちょっと物足りないのですが、A面4曲目、つまりパート4が先の『コスモス』でセーガン博士がワーム・ホールに飛び込むシーンで使用されました。また、B面1曲目は、この手のアルバムとしては珍しくシングルカットされています(♪ きらめくダイヤスター)。 このアルバムは前作『幻想惑星』に引き続き、当時のシンセファンの欲求を満たしてくれる音、コンセプトとして、アルバムジャケット共々公正に語り伝えられる内容ではないでしょうか? アルバムタイトルである『EQUINOXE』に邦題として『軌跡』と命名されていますが、本来の意味は天文学でいうところの「昼夜平分点」のこと。簡単にいえば春分・秋分の意味。EQUINOXEという単語を分解してみるとわかりやすいかもしれません。EQUINOXのうち、NOXは「夜」のことで、EQUIは「等しい」という意味です。冨田勲氏も語っていましたが、宇宙の動きはコンピュータ的と考えると、ジャールのサウンドや、ミニマル的な繰り返しは、まさに天球の音楽的な意味合いを持っているように思います。 |
|EQUINOXE|