星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

磁力と重力の発見 / 山本義隆
1. 古代・中世 / 2. ルネサンス / 3. 近代の始まり
一六世紀文化革命 / 山本義隆
世界の見方の転換 / 山本義隆
1. 天文学の復興と天地学の提唱
2. 地動説の提唱と宇宙論の相克
3. 世界の一元化と天文学の改革
 
【磁力と重力の発見】
みすず書房(2003年5月発行)
【一六世紀文化革命】
みすず書房(2007年4月発行)
【世界の見方の転換】
みすず書房(2014年3月発行)
 こうした類いの本は、やはり翻訳された書籍より日本人が執筆した方が理解が早いです(笑)。山本氏の「近代科学丹生史」三部作。特に『世界の見方の転換』は副題が天文ファンには食指がそそるタイトルが付けられています。私が最初に目にしたのは、この『世界の見方の転換』でした。しかし、これが三部作をなす完結編ということを知り、いったん読むのを止めて、前に戻って読みなおしました。この長大な三部作で一つの流れとなっていますが、とても読みやすく、私のような人間でもどんどん読み進められるし、目からうろこの連続でした。次から次へと出てくる引用文に著者の考察。お陰でページには無数の付箋付箋ふせん… この三部作は、著者のあとがきに簡潔にまとめられています。

 第一部では遠隔力の発見と承認こそが近代物理学形成の鍵であり、それが17世紀に市民権を獲得していったのかを振り返っています。第二部は、職人や商人がエリート聖職者や大学アカデミズムによる文字文化の独占に風穴を開ける形で、自分たちが生産実績や流通過程で開発し習得して来た技術や知識を公に語り始め、知の世界における地殻変動の存在を明らかにしました。第三部は道具を用いた観測や計算を主要な手段として天体観測や地図製作に関わる人物が登場し、天文学と地理学の懸隔、古代以来の宇宙像と地球像に転換を迫ってゆく過程を明らかにしています(以上「世界の見方の転換」あとがきより)。

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