ピアノのための第3ソナタ(フォルマン3:星座 - 鏡) / ピエール・ブーレーズ

 ケージの『黄道星図』(1961/62)約5年前。ブーレーズが目を付けたのは星座でした。セリーという新しい音楽をもって、その発送が作曲家、演奏家、そしてリスナーを「はてしなく膨張する宇宙」へと誘ってくれました。とはいうもののケージのそれと同じように、私にはあまりよくわからない現代音楽の「ど真ん中」という感じの曲。どうして「星座」というタイトルにしたのかは、まだ勉強不足でよくわからず。手持ちの解説を読んでも、あまり天空に掛けられた星座とはあまり縁のなさそうな。


天体暦の1ページ(Une page d'ephemeride) / ピエール・ブーレーズ

 タイトルに惹かれた私の感想ですが、聴く前からある程度の予想はついていました。なんたってブーレーズですから。

 冒頭の、いくつかの散開的な音の連なりはなんとなく星の輝きに思えなくもありません。しかし、その星の輝く姿は、地上から眺めている星の輝きではなくどういうわけか、ウルトラマンやウルトラセブンに出てくる友好的な宇宙人が登場する回の星々の輝き。(なんかブリキの星というか、タルホの星というか…)宇宙のどこからか地球を目指して飛んでくる宇宙人が地球にやってくる前に眺めていた星の世界。そんな曲(どんな曲だ)。

  ピエール・ブーレーズのピアノ小品で、タイトルからして気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 私のそんな一人でしたが、何しろブーレーズです。聴く前から、ある程度の覚悟をしていましたが、思ったほど現代音楽しておらず、2005年に作曲され、この10年でレコーディングや演奏回数が多いのは、「現代音楽」にあって珍しいかもしれません。すでに4人のピアニストが取り上げてくれ、身近な響きであるのが嬉しいですね。

 初レコーディングは2010年に『ブーレーズ・ピアノ作品全集』をレコーディングしたCybele RecordsのDimitri Vassilakis氏。いきなりSACDでした。
 続いてユニバーサル・レーベルが企画した『ブーレーズ作品全集』の中で、 日本人ピアニスト永野英樹さんでした。 しかしこれは13枚組の全集のために録音されたため、おいそれと聴くことが出来ません。
 しかし、翌年になってカメラータ・トウキョウから飯野明日香さんの『フランス・ナウ』で取り上げてくれたおかげで、国内盤でも聴くことができるようになりました。
 更にYegor Shevtsov氏(New Focus)氏の2012年の音源が2014年にやっとリリースされました(ドビュッシーがカップリング!)。ECMのような雰囲気のジャケットもいいです(一番好み)。

home