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こどものためのピアノ曲集「星のどうぶつたち」The Zoo in the Sky |
20世紀の音楽が『プレイアデス舞曲』を書いた吉松隆氏の言う音楽ばかりでなく、たとえば、この『星のどうぶつたち』も同じようにシンプルで夢を見るような小品集です。 ここでは“星のうた”を4曲間に挟んで16の星座が登場しますが、星座の名前にこだわるのであれば、終曲も「しし」とした方が良かったのではないかなぁ、と星のソムリエ的には思ったりして… まあ、ここは「星のどうぶつたち」という曲集のタイトルにこだわってライオンでもいいか。ちっちゃい子供たちには「しし」よりも「ライオン」の方がわかりやすいでしょうから。また、英語ではしし座をずばり「ライオン」と言いますからね。 曲につけられたタイトル(星座名)は、それぞれ作曲者のイメージからつけられたと思うのですが、特に星座神話になぞらえて作曲されたわけでも名付けられたわけでもなく、それぞれの動物たちの生態から、ピアノ・レッスンのために作曲されたようです。 たとえば「りゅう座は、北極星のまわりを取り巻く夏の星座です。半音階で上下する速い動きが、りゅうを表しています。半音階の練習です」とか。 星を眺めながらの聴くイメージとしては「星のうた」がもっともふさわしいかな、と思います。(ここだけピックアップして良く聴いてます) 子守唄のように優しく、そして幼子を寝かしつける際に、隣に寄り添って語り継ぐお星さまの話。 「夜空のお星さまにはお話しがあってね…」 隣で、いつのまにかスヤスヤと眠りにつく我が子の寝顔を見てホッと安心する瞬間。思わず抱きしめたくなるぐらい(そんな時期が、自分にもあったなぁ… と、しみじみ)。 この作品集も愛らしくシンプルで どの曲にも子どもの笑顔や安心して腕の中で寝息を立てる優しい顔が浮かんできます。長い曲でも♪ライオンの2分52秒。全曲演奏しても30分弱の短い曲集です。 1曲目の「星のうた」を聴いた時、思わず自分でも弾けるかも、と思って楽譜も買い求めましたが、センスない私には無理でした(笑)。 |