英国のジェームズ・ウェットボーン(1963 - )が作曲した「7つの天国」と題された組曲で、望遠鏡が発見される以前の、まだ太陽中心説だった頃の7つの天球をテーマにしています。曲順はカレンダー通り(笑)。曲の雰囲気は、おそらく誰もが比較するであろうホルストの組曲を意識しているようで、そこから抜け出すのは難しいのかもしれません(作曲家も聴き手も)。ただし、その書法はユニークで、メインは合唱で、伴奏楽器が器楽ソロというもの(ヴァイオリン、チェロ、フルート、クラリネット、ファゴット、フレンチホルン、ピアノ)。私が最初に「どんなかなぁ?」とチョイスしたのは金星で、これはえも言われぬぐらいの、ホルストのそれを凌駕しているのではないかと思えるほどの、ギリシア神話のヴィーナス(アフロディテ)を描いた画家たちのイメージが浮かんでくるようです。私にとっては夕暮れの宵の明星か、東雲の明けの明星を眺めているときの心境。アルバムジャケットも、想像をかき立ててくれる獣帯をあしらったもの。 |
コール・カンティアーモ エリック・A・ジョンソン |
|||||||||||||||||||||||||
|