タイトルに惹かれて耳を傾けてみた吉松隆の【プレイアデス舞曲】

そして田中カレンの【星のどうつぶたち】

吉松隆曰く

「プレイアデス舞曲集」は、虹の7つの色、

いろいろな旋法の7つの音、

3拍子から9拍子までの7つのリズムを素材にした

「現代ピアノのための新しい形をした前奏曲集」はの試み。

バッハのインヴェンションあたりを偏光プリズムを通して現代に投影した練習曲集でもあり、

古代から未来に至る幻想四次空間の架空舞台を採譜した楽曲集でもあり、

点と線だけでできた最小の舞曲組曲でもある。

どこかの誰かが

「音階の12の音を均等に使う」などと言い出したおかげで

泥沼にはまりこんだ20世紀の「現代音楽」への精一杯の反抗。

来たるべき21世紀にはもうこの悪夢を伝えたくない、

という切なる(そして、ちょっと過激な)「星への願い」も込められている。」

とのこと。

タイトルのプレイアデスはおうし座の肩先で星に変えられたプレイアデスの7人姉妹のことで、

12音階という難解な音楽とは無縁の、透明感のある音の泉からこぼれだした美しい音に、

この星団の透明な輝きを重ね合わせて7つの音を使って7曲からなる舞曲集にしたようです。

ポップスとも違うし、クラシック音楽にも属さないジャンルを越えた美しい音楽

時折

私にはジョルジュ・ミゴのピアノ曲を連想させたり

作曲者の語る「バッハ」というよりも

ドビュッシーやサティよりの音楽に近く

ノスタルジックな雰囲気をあちこちに見いだすことができるかもしれません

あるいはウィンダム・ヒルのような風景が見えてくる音楽

と言って良いかもしれません

作曲家が「夢見るように聴いて欲しい」とコメントを寄せた作品集で

そのどれもが2分程度にまとめられ「星に願いを」こめたシンプルな小品ばかりです

20世紀の音楽が

吉松氏の言う音楽ばかりでなく

たとえば田中カレンの作品集【星のどうぶつたち】も

同じようにシンプルで夢を見るような小品集です

ここでは“星のうた”を4曲間に挟んで16の星座が登場します。

子守唄のように優しく

そして幼子を寝かしつける際に傍らで語り継ぐ星の物語

「夜空のお星さまにはお話しがあってね…」

となりでいつしかスヤスヤと眠りにつく我が子の寝顔を見てホッと安心する瞬間

思わず抱きしめたくなるぐらい

この作品集も愛らしくシンプルで

どの曲にも子どもの笑顔や安心して腕の中で寝息を立てる優しい顔が浮かんできます

プレイアデス舞曲集 III
プレイアデス舞曲集 IV
プレイアデス舞曲集 V
プレイアデス舞曲集 I
プレイアデス舞曲集 II

 最初にも書きましたがタイトルに惹かれて(というか、もしかしたらこのタイトルの意味するところは?)という疑問形から手にした『プレイアデス舞曲集』1曲1曲につけられたタイトルや、曲想が聴く前に抱いていたイメージとぴったりで感動してしまいました。それがCDいっぱいに詰まっている。まるで満天の星の輝きを聴いているような体験です。


4つの小さな夢のうた
3つのワルツ
消えたプレイヤードによせて
プレイアデス舞曲集 VI
プレイアデス舞曲集 VII
プレイアデス舞曲集 VIII
プレイアデス舞曲集 IX
2つのロマンス

 1996年の続編には田部の誕生日に贈ったという2つの小品の他、夢見るようなピアノの響きが楽しめます.

 

 

  吉松隆/プレイアデス舞曲集
ピアノ;田部京子
1996年録音。
COCO-80115


  吉松 隆/プレイアデス舞曲集 2
ピアノ;田部京子
2000年録音。
COCQ-83546

4つの小さな夢のうた
3つのワルツ
消えたプレイヤードによせて
プレイアデス舞曲集 VI
プレイアデス舞曲集 VII
プレイアデス舞曲集 VIII
プレイアデス舞曲集 IX
2つのロマンス

 1996年の続編には田部の誕生日に贈ったという2つの小品の他、夢見るようなピアノの響きが楽しめます。

田中カレン/星のどうぶつたち
ピアノ;仲道郁代
1997年録音。
BVCC-1094

星のうた1/おひつじ/うさぎ/やぎ/こうま/
星のうた2/こぎつね/おうし/かに/きりん/
星のうた3/おおぐまこぐま/うお/りゅう/こいぬ/
星のうた4/いっかくじゅう/ペガサス/はくちょう/
ライオン

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