星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

ヨハネス・ケプラー(1571-1630)

カール・セーガンのコスモスで初めてケプラーの名前と
その素晴らしい業績を知りました

天球の音楽、天体の音楽と言った言葉の語源を調べていると
ピタゴラスと同じぐらいの割合でケプラーと出会います

彼は作曲をしたわけではありませんが
星空から奏でられる天界からの音楽を
当時の作曲家の作品からインスピレーションを受け取り
彼なりの方法で天界の音楽を奏でました
その成果が惑星の法則、すなわちケプラーの法則として世に発表したのです

コペルニクスの地動説
ガリレオの天界の発見
ケプラーの天球の音楽

これらの天文学的大発見は1543-1619の間の出来事です

1543:天界について(コペルニクス)*地動説の発表
1610:星界の報告(ガリレオ) *望遠鏡を使っての観測結果
1619:宇宙の調和(ケプラー)*第三法則の発表

現在も天文学は激動の時代として考えられていますが
(ビッグバン、月面着陸、惑星探査etc.)
それ以上のインパクトだったに違いありません





自然の秘めたる声〜ヨハネス・ケプラーの天体音楽


● オルランド・ディ・ラッソ(1532-1594)
Tui sunt coeli / In me transierunt / Si coelum et coeli coelorum
● アンドレア・ガブリエリ(1532/33-1585)
Deus misereatur nostri/Beati quorum remissae sunt
● ハンス・レーオ・ハスラー(1564-1612)
Jubilate Deo
● アンニバレ・ペリーニ(1560-1596)
Cantate Domino
● ランベール・ド・サイヴ(C.1548/49-1614)
Miserere mei Deus(6声)/De profundis(10声)
● カリオペ・ツパキ(1963-)
Astron
● エラスムス・ヴィトマン(1572-1634)
Intrada and Canzon
● ランベール・ド・サイヴ(C.1548/49-1614)
O quam suavis est
● アンドレア・ガブリエリ(1532/33-1585)
Emendemus
● アンニバレ・ペリーニ(1560-1596)
Laudate Dominum
● オルランド・ディ・ラッソ(1532-1594)
Tristis est anima mea/Aurora lucis rutilat
● ランベール・ド・サイヴ(C.1548/49-1614)
Regna triumphalem




 このアルバム、2020年にブルース・ディッキー率いるコンチェルト・パラティーノによってレコーディングされたアルバムです。注目は、彼の『宇宙の調和』の中で実際の音楽として言及しているラッソの?Tristis est anima meaが収録されていることでしょう。
  ケプラーと同時代の作曲家なので、少なくともラッソを除く作曲家の音楽も、教会などで耳にしていたのかもしれない、といった憶測で選曲されたようです。個人的にはラッソ以外の名前は初めて聞く作曲家ばかりで、同時代の「教会音楽の父」と呼ばれ、ラッソとともになら微笑されるパレストリーナの作品が入っていないのが意外な感じがしました。

というわけで、作曲家でないケプラーには作品がないので、ここではケプラーも聞いたであろう作曲家の作品(CD)を紹介します。そして、同じ時代に作曲された作品を聴きながら、天球を眺めると、時間を飛び越えて彼らが眺めた星空と繋がっていることに気づくのではないでしょうか?

ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(1525/26-1594)
 ルネサンス期の教会音楽の最後にして最大の作曲家。手紙にはGiovanni Petraloysioと著名した。いわゆるパレストリーナ様式といわれる線的対位法の極致を示す多数の無伴奏合唱曲を残す。教皇礼拝堂付き歌手。ローマのサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂、教皇庁のジュリア礼拝堂の楽長を歴任。この間、ミサ曲、モテットなどの作品を通して、対抗宗教改革の時代のおけるカトリック音楽の降盛をもたらした。

教皇マルチェルスのミサ/ パレストリーナ

● 教皇マルチェルスのミサ(Missa Papae Marcelli)
● ミサ・ブレヴィス(Missa Brevis)

デイヴィッド・ヒル指揮
ウェストミンスター大聖堂聖歌隊


 この手の音楽で最初に手にしたアルバムで、パレストリーナのミサ曲を2曲収録しています(全曲伴奏なしのアカペラ)。当時、(すでにない)六本木のWAVEで大プッシュしていたので購入した思い出があります。  寝るときに良く聴いていました。快い睡魔を誘ってくれるので最初の数曲のメロディを知っているぐらいで、後のはどういう曲が入っているのかわかりません(どこでミサが変わるのかわからないし)。しかしこういった曲が、私の考えているところの天界からの音楽かもしれません。 こういう曲は何もキリスト教だけの音楽ではなく、万人のための芸術作品としてもっと聴かれていいし、なにより素晴らしい人間のハーモニーを聴かせてくれます。初めて聴く音楽だったので、しばらくはハマってしまいました。


オルランド・ デ・ラッソ(1532-1594)
 後期ルネサンス時代のフランドル楽派の大家オルランド・デ・ラッソ。ラッススとも。
  パレストリーナと並んで同時代の音楽の最後を飾る作曲家。生地モンスの教会合唱団員を務めたのち、イタリア各地の王侯に仕え、1555年にアルトウェルペンに戻るが、翌年バイエルン公アルブレヒト5世に招かれてミュンヘンの宮廷に仕え、生涯この地にあった。その間イタリア、フランス、ドイツの各地を歴訪。2000曲におよぶ教会音楽、背族音楽を作曲。「音楽の帝王」「天才オルランド」と称された。


モテット集


オルランド・ デ・ラッソ(1532-1594)
モテット集
われら生のただ中にありて(Media vita in morte sumus)
わが心、侮辱と悲惨によりて(Improperium Expectavit)
アベルといずこに(Ubi est Abel)
死の悲しみがわれをとりまく(Circumdederunt me dolores mortis)
私の心は死ぬほど悲しい(Tristis est anima mea)
より良き生活のうちに(Emendemus in melius)
思い出し給え、慈悲深きキリストよ(Recordare pie Jesu)
わが魂よ、何ゆえ悲しみたるか(Quare tristis es anima mea?)
天にましますわれらの父よ(Pater Noster)

● ミサ曲「すべての後悔」(Tous les regrez)
I. Kyrie / II. Gloria / III. Credo / IV. Sanctus/Benedictus / V. Agnus Dei

Ncolas Gombert(c.1495-1560)
● すべての後悔(Tous les regrez)

シンガー・プア


 スティングの楽曲もレコーディングしているグループの一枚。オマケ的にラスト・トラックにはラッソのミサ曲と同じテキストを使ったニコラス・ゴンバートの「すべての後悔」が収録されています。

 さてこのアルバムには、ケプラーが『宇宙の調和』の中で言及している ♪私の心は死ぬほど悲しい(Tristis est anima mea)が収録されています。全曲アカペラなので、どの曲を聴いても同じような感覚になれるのですが、具体的に名指ししているというだけで、何か特別な、彼の宇宙との関わりに触れるような感覚に見舞われるような気がします。





新しく、比類なく美しい作品集


新しく、比類なく美しい作品集
ドルツィアン:パオロ・トニョン、クラウディオ・ヴェル

新しく、比類なく美しい作品集
フランコ・ラディッキア/グルッポ・ヴォカーレ・アルモニオーソインカント


 2000曲にも及ぶ作品のうち、このアルバム前半に収録されているファゴットの前身と言われるドルツィアンによる器楽曲は、彼にとっては非常に珍しい作品。『クラシック音楽作品名事典』のラッソの項目を見ても「12のビチニウム」が記載されているだけです。 彼の器楽曲は現存しているのかどうかもわからないとか。だから、ここで聴くことの出来るドルツィアンによる演奏は、彼を知る上でも、当時を知る上でも貴重な音源ではないでしょうか? 古楽器が大好きな私には、ここで使用されている二人の楽器がオリジナルではなくコピーというところでしょうか?





ダヴィデの懺悔の詩篇


●ダヴィデの懺悔の詩篇
第1の懺悔詩篇(詩篇第6篇)「主よ、怒りもて罰したもうなかれ」
第2の懺悔詩篇(詩篇第32篇)「その悪行を許され」
第3の懺悔詩篇(詩篇第38篇)「主よ、怒りもて罰したもうなかれ」
第4の懺悔詩篇(詩篇第51篇)「神よ、われを憐れみたまえ(ミゼレーレ)」
第5の懺悔詩篇(詩篇第102篇)「主よ、わが祈りを聞きたまえ」
第6の懺悔詩篇(詩篇第130篇)」深き淵より、われ汝を呼ぶ」
第7の懺悔詩篇(詩篇第143篇)「主よ、わが祈りを聞きたまえ

フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント


 1583年に作曲され、現在ラッソの最高傑作と言うこの作品は、声楽と器楽の版と、このヘレヴェッへのように声楽のみの版とが存在するようです。私はこのヘレヴェッへ盤しか聴いたことがないので、こちらの方が親しみがあります(まー、そのうち機会があれば器楽伴奏付きのも聴いてみたいかな、と)





ミサ・ディクシト・ヨゼフ

●主をほめたたえよ(Confitemini Domino)
● ヨゼフは11人の兄弟に言いぬ(Dixit Joseph undecim fratribus suis)

● 「ヨゼフは言いぬ」に?基づくミサ(Missa super Dixit Joseph)
I. Kyrie / II. Gloria / III. Credo / IV. Sanctus/Benedictus / V. Agnus Dei

● 怒りを身に負い(In me transierunt irae tuae)
● おお死よ, 汝への思いは(O mors, quam amara est memoria tua)
● 王座に座したもう神よ(Deus, qui dedes super thronum)
● われらは幸を受けたるゆえ(Si bona suscepiumus)
● 神よ、新しき歌を(Deus, canticum novum)
● 来たれ、わが愛する者よ(Veni dilecte mi)
● 喜びは偽り(Fallax gratia)
● 恐れと震えが(Timor et tremor)

チンクエチェント


 1583年に作曲され、現在ラッソの最高傑作と言うこの作品は、声楽と器楽の版と、このヘレヴェッへのように声楽のみの版とが存在するようです。私はこのヘレヴェッへ盤しか聴いたことがないので、こちらの方が親しみがあります(まー、そのうち機会があれば器楽伴奏付きのも聴いてみたいかな、と)

 

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