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Thomas Linley The Elder(1733-1795) William Jackson (1730-1803) Henry Harington (1727-1816) William Benson Earle (1740-1796) Thomas Linley The Younger(1756-1778) William Jackson (1730-1803) William Herschel (1738-1822) Thomas Linley The Elder(1733-1795) |
イギリスのバース。そこはお風呂(バス)の発祥の地と言われている場所として有名ですが、音楽家だった頃のハーシェルが移り住んだ街がバースでした。そこは音楽会なども盛んに行なわれていた所として、ヨーロッパでは有名だったようです。そんな噂を聞きつけたハーシェルが選んだ地がバース。当時、バースの音楽監督だったのが、今回紹介しているトーマス・リンリー(1733-1795)。ハーシェルにとって最大のライバル(のちに、ハーシェルがリンリーに代わって街の音楽監督になってしまったほどの関係だったそうです。 当時バースは王族・貴族が集まって毎日のように夜会や音楽会を開いていた社交界の中心地でした。その夜会で行なわれたであろうプログラムを再現した、というのがこのアルバムのポイントです。このアルバムに収録されているプログラムを見ると、きっとこれを企画したのはリンリーだったのではないでしょうか? お互いをライバル視していただけあってなのか、ハーシェルの曲は1曲しか演奏されていません。ヴァイオリンとチェロのストリングスと、通奏低音のチェンバロによるトリオ・ソナタです。伴奏がチェンバロというあたりが、バロックを連想させます。1769年に出版された曲。 演奏はガブリエル・コンソートのメンバーとして活動する傍ら、ソロでも数々のレコーディングをこなしているキーボーディスト(オルガン、ハープシコードなど)ティモシー・ロバーツが率いるInvocationというグループで、他にも英国の作曲家を取り上げたアルバムがレコーディングされていますが、ハーシェルを演奏しているのはこの一枚だけというのは残念です… |
Henry Harington (1727-1816) |
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William Jackson (1730-1803) 作曲家としての顔以外に、画家、作家という肩書きを持つウィリアム・ジャクソン。音楽家であり、天文学者となったハーシェルのようです。トーマス・リンリー・ザ・ヤンガー(エルダーの息子)の傑作『テンペストのための音楽』の終曲のもとになった♪Where the bee sucksの作者。他、ヴァイオリンソナタを含む4曲が収録されています。 |
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Thomas Linley The Elder(1733-1795) | |
William Herschel (1738-1822) 現在は作曲家として語られることよりも、天文学者として紹介されることが多いようです。ハイドンとの交流で知られていること以外、音楽史の中で語られることはほとんどありません。(ハーシェルのページ/日本ハーシェル協会のページ) |
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William Benson Earle (1740-1796) | |
Thomas Linley The Younger(1756-1778) このアルバムの主役であるトーマス・リンリーの長男。僅か22年の生涯でしたが「イングランドのモーツァルト」と言わるほどメロディ・メーカーだったようです(恐らく父よりも有名。モーツァルト父子と同じ?)。 |