星と天界の音楽と(星のソムリエのブログ)

アルゴノーツ
レイ・ハリーハウゼンの大傑作、【アルゴ探検隊の大冒険】のリメイクにあたりますが、手作りのストップモーションに対してコチラは最新の技術を駆使したCGによる作品です。ただし、こちらは、金毛を奪った後の物語も描かれているので、ギリシア神話ファンには消化不良にならないでしょう。  気になるのは原作としてアポロニウスの名前がクレジットされていないこと。欲を言えば「Based On…」ぐらいはいれて欲しかった。見るものにとっていろいろ不安なのは、誰が神を演じているかでしょう。ここでのゼウスは○○作の彫刻に似た端正な顔立ちのAngus Macfadyenが演じています。最初は「う〜ん」と腕を組んでしまいましたが、見ているうちに段々と慣れてしまいました(恐ろしいこの感覚…)。彼は【Cradle Will Rock】でオーソン・ウェルズを演じていますが、その時の雰囲気がゼウスと結びついたのでしょうか。オーソン・ウェルズがゼウスなら合いそうですね。つまりオーソン・ウェルズを演じたからAngus がゼウスの役になったのかもしれません。  こういった歴史ものには必ず時代考証うんぬんする場面がでてきますが、この映画の中で僕が気づいたのは目のいいジティスがα、βと星を結ぶシーン。まだ神々がオリンポスに居座っていた時代にα、βの呼び方はしていません。この呼び方は1603年に出版された【ウラノメトリア】の中で、ヨハン・バイエルが初めて採用した星の命名です。  ギリシア神話を扱っているだけに、神さまも数名登場します。イアソンを助ける守護神はゼウスの正妻ヘラ。この役どころはOlivia Williamsが演じていますが、少々若すぎるか(笑)。時々ゼウスに対して、というよりもゼウスがヘラにたじろぐシーンなど多数描かれていて、なかなか笑わせてくれます。ホール・マーク・コレクションの中ではもっとも神々の登場回数が多いのもこの作品です。特に冷静なヘラと嫉妬深いゼウスとのやり取りは神同志というよりも人間くささを感じさせます。
オデュッセウス
「貞淑の象徴」ペネロペイア
「英雄の母」アンティクレイア
「英雄の息子」テレマコス
ヘルメス
アテナ
海神ポセイドン
風の神アイオロス
魔女キルケー
カリュプソ
ギリシア軍総大将アガメムノン
その弟、メネラオス
ギリシアの英雄アキレウス
トロイアの英雄ヘクトル
キュクロプス
木馬
 この映画には二人の名優が出演しています。一人は、この手の役を演じたら右に出る者はいない、もしくはそのままメイクなんかしなくても通用しそうなクリスト・ファー・リー。そしてチャールズ・チャップリンの(4番目の奥様)娘のジェラルディン・チャップリンが光っています。
預言者テイレシアース
乳母エウリュクレイア

 

オデュッセウス
◆アーマンド・アサンテ
ペネロペイア
◆グレタ・スカッキ
アンティクレイア
◆イレーネ・パパス
アテナ
◆イザベラ・ロッセリーニ
エウリュクレイア
◆ジェラルディン・チャプリン
テレイシアース
◆クリスト・ファー・リー
テレマコス
◆アラン・ステンソン
ヘルメス
◆フレディ・ダグラス
キルケ
◆バーナデット・ピーターズ
カリュプソ
◆ヴァネッサ・ウィリアムズ
アキレウス
◆リチャード・トゥルット
アガメムノン
◆ヨルゴ・ボヤジス
メネラウス
◆ニコラス・クレイ
   
   

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