クラリネットがソロをとる曲で、古今東西、この曲がもっとも美しい旋律を奏でるといわれ、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの全作品中もっとも人気が高い曲です。コスモスで流れる第2楽章の旋律を聴けば、その人気ぶりもわかろうというもの。彼が協奏曲というジャンルの中では最後に書いた曲であり、クラリネットのための唯一の協奏曲です。そしてコスモスではのどかな田園風景、森林のシーンで使われたのも当然のような気がします。しかしエピソードとしては「核の脅威」と同等な天体の激突を扱う恐ろしいエピソードの冒頭で流れ、嵐の前の静けさ的な効果を生んでいます。そして、そのエピソードでは、それに呼応するかのようにエンディングではリストの『死の舞踏』という対比をみせています。このあたりの演出もさすがです。 |
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様々な生命に溢れる星、地球
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この曲のエピソードをごくごく簡単に。モーツァルト(1756-1791)といえば、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンというぐらい、クラシック音楽の代名詞にもなっているようなオーストリアの作曲家です。普段クラシック音楽など聴かないような人でも、「この曲知ってる」とか「あっ、これ聞いたことある」というほと、普段の生活(特にマスコミやらスーパーなどで使われたりしているから)の中で聞く機会の多い作曲家であることは間違いありません。しかしながらコスモスでモーツァルトの曲は、このK622のみしか使われていません。 この曲は秘密結社フリーメイスンのメンバーでありウィーン宮廷楽団のクラリネット奏者アントン・シュタートラーのために作曲されました。当時、彼に並ぶほどの名手はいないと評判のあったモーツァルトの親しい友人でした。モーツァルトはもう1曲、彼のためのクラリネット五重奏曲(K581)という傑作も残しています。様々な楽器のために作曲をしたモーツァルトですが、クラリネットのための曲は、わずかにこの2曲しか書いていません。 |
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