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Charles Avison(1709-1770) |
このアルバムに取り上げられている3名の作曲家は、世間的(クラシック・ファン)の中でもマイナー中のマイナーな存在かも知れません。私はハーシェルが目当てでしたので、それ以外の作曲家に関しては全く無知でした… 演奏はThe Avison Ensemble。チャールズ・アヴィソンにちなんで命名された英国の楽団で、総勢12名のアンサンブル。客演としてチェロのアンナー・ビルスマが招かれています(唯一、演奏家のポートレイトとしてジャケットに。モーツァルトやハイドンというよりはバッハなどのバロックに近い音に癒されます。 アヴィソンの曲に挟まれてハーシェルとガースの作品がそれぞれ1曲ずつ収められ、その作品に独奏者を要するプログラムが組まれています。ハーシェル・ファンとしてはもっと彼の作品を聴きたいところですが、ほとんど取り上げられることが無いだけに、1曲だけでも聞くことができるのはありがたいことだと思っています。そのハーシェルの曲はヴァイオリン協奏曲。アンサンブル・リーダーのパヴロ・ベズノシウクがソロを務めています。 アヴィソンの作品はコンチェルト・グロッソというバロック特有の音楽形式で、合奏とトリオ・ソナタが交互に演奏を繰り広げるスタイル。個人的にはチェンバロの音が好きなので、ハーシェル目当てで手にしたアルバムでしたが、結果は新しい音楽と巡り会うことができたことは、素直に嬉しいです。このスタイルで演奏されるのは、アヴィソンの3曲。その間に挟まれてハーシェルのヴァイオリン協奏曲、ガースのチェロ協奏曲が演奏されるという工夫が織り込まれています。 |
Charles Avison(1709-1770) 18世紀英国における最も重要な協奏曲作曲家と賞賛されたチャールズ・エイヴィソンは、オルガニスト兼作曲家。前半生はあまり知られていないようです。ネットを調べても肖像画は見つかるものの、ウィキペディアぐらいの情報程度しか見つけられませんでした。とはいえ、当アルバムを演奏しているグループが、この作曲家の名を冠にしているとこりからも、本国では知られた作曲家ではないでしょうか。 |
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John Garth (c.1722-1810) チャールズ・アヴィソンの友人でオルガニストの作曲家。アヴィソンと同じく前半生はあまり知られていないようです。 |
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William Herschel (1738-1822) 現在は作曲家として語られることよりも、天文学者として紹介されることが多いようです。ハイドンとの交流で知られていること以外、音楽史の中で語られることはほとんどありません。(ハーシェルのページ/日本ハーシェル協会のページ) |
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