カメラータトウキョウのプロデューサー、井阪紘氏の二冊の書物をなかなか興味深く拝読しました。以来、クラシックのレコードでもプロデューサーや、スタッフ、ロケーションなどに目を向けるようになりました。もっともロックなどの作品には、以前からお気に入りのプロデューサーがいたので、そういった聴き方(選曲)をしていましたが、クラシックでもプロデューサーなど、制作者に目を向けたことはいままでありませんでした(ジョン・カルショウは例外中の例外)。 |
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交響曲集(ブルックナー) |
初めて接する指揮者ですが、さすが本場の味というのでしょうか?これまでにないぐらいの重厚なブルックナートーンを味わえる一枚です。ストリングスもつややかに鳴り響き、レーベルカラーが良く出ている感じがします。 このカメラータトウキョウというレーベルの面白いところは、毎回リリースされるアルバムに「プロデューサーノート」というエッセイが掲載されています。レーベルプロデューサーである井阪紘氏の手記です。 |
アマゾンのレビューにも書きましたが、ファッツォーリを弾くチッコリーニのライヴ(2003年10月12日、トリフォニーホール)。著作を読んで、私もレコード芸術にはライヴはあまり興味がないので、このチッコリーニの「ライヴ録音」にはいささか首を傾げてしまいます。海外ではお気に入りの銘器を奏してスタジオ録音をポツリポツリと増やしているので、できれば井坂氏のプロデュースの下、ここで演奏されたドビュッシーを二度目の全集として録音して欲しいと切に願っています(ちなみにEMIではベーゼンドルファーだった) とはいえ、巨匠の演奏会記録としては貴重な音源である事には間違いありません。 |
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