| カメラータトウキョウのプロデューサー、井阪紘氏の二冊の書物をなかなか興味深く拝読しました。以来、クラシックのレコードでもプロデューサーや、スタッフ、ロケーションなどに目を向けるようになりました。もっともロックなどの作品には、以前からお気に入りのプロデューサーがいた、そういった聴き方(選曲)をしていましたが、クラシックでもプロデューサーなど、制作者に目を向けたことはいままでありませんでした(ジョン・カルショウは例外中の例外)。 |
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| 二挺ものが好きな私にとって、この全集は宝物のようであります。実際には二挺ではなく、通低音的にチェロが加わって三重奏という編成ですが、上層声部にはお目当ての二挺のヴァイオリンの対話があり、どの曲にもリラックスして耳を傾ける事が出来ます。こんなにも美しい曲たちを書いていてくれたなんて! そしてそれを余すところ無く伝えてくれたカメラータトウキョウに感謝します。 ハイドンイヤー(2009)に1枚3000円近いディスクが6枚組廉価盤としてリリースされました。(2010暮れにアンコールプレス!) |
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| 久々に国内版でこの曲集(しかも全曲!)がレコーディング、リリースされました。さすがカメラータ! 二挺ものを探し求めていたとき、初めてカメラータというレーベルを知りました。このアルバムがリリースされた頃は、ミヒャエル・ハイドンとモーツァルトのソナタがセットになったアルバムはほとんど存在していませんでした。今となっては(プロデューサーの著作に綴られたこだわりを知ってから)、この曲集に辿り着いたのは時間の問題だったんだな、と思います。 |
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| プロデューサーノート(著作)には、すでに何十種も存在する同曲のカタログに加えるレコードを制作するよりは、カタログにない作品を発見し残すという方法で、このレーベルの存在意義を見いだしたとありましたが、まさにこのドヴィエンヌの曲集など(かつてはモーツァルト作と思われていたらしい)、秘曲として眠らせておくにはもったいない佳曲と出会う事が出来ました。 |
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| 長らく秘曲として、今までは残された歌曲が数曲紹介されるだけで、この弦楽四重奏版(この演奏形態がオリジナル)がレコードで紹介される事はほとんどありませんでした。流石はカメラータ、そうしたレーベルの姿勢(ポリシー)がこの秘曲の全貌を明らかにしてくれました。私も、このディスクがなければ(最初はレーベル企画のオムニバスを図書館で手にして初めて存在を知りました)知る事がなかったかもしれません。2010年にはパノパ弦楽四重奏団によるディスクがカタログに加わりました。 |
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| 著作に紹介されていたエピソード、グールドと並んでレコーディング中のうなり声がハンパじゃない、みたいなことが書いてあって、「よっぽど独特な演奏をするんだろうなぁ」という変な興味本位から、この演奏家を知りました。 そんな邪推から入ったのですが、この耳を傾けてみると、井阪氏の丁寧な音録りが「演奏、音、響、空間」に行き届いている感じがしました。ソロ楽器というシンプルさゆえの苦労が見えてきます。 すでに故人(2001年没)となってしまいましたが、偶然のなせる技か、カメラータに残したバッハの作品が廉価盤となって再発される事になりました。 |
交響曲集(ブルックナー) |
| 初めて接する指揮者クルト・アイヒホルンですが、さすが本場の味というのでしょうか?これまでにないぐらいの重厚なブルックナートーンを味わえる一枚です。ストリングスもつややかに鳴り響き、レーベルカラーが良く出ている感じがします。 このカメラータトウキョウというレーベルの面白いところは、毎回リリースされるアルバムに「プロデューサーノート」というエッセイが掲載されています。レーベルプロデューサーである井阪紘氏の手記です。 |
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| アマゾンのレビューにも書きましたが、ファッツォーリを弾くチッコリーニのライヴ(2003年10月12日、トリフォニーホール)。著作を読んで、私もレコード芸術にはライヴはあまり興味がないので、このチッコリーニの「ライヴ録音」にはいささか首を傾げてしまいます。海外ではお気に入りの銘器を奏してスタジオ録音をポツリポツリと増やしているので、できれば井坂氏のプロデュースの下、ここで演奏されたドビュッシーを二度目の全集として録音して欲しいと切に願っています(ちなみにEMIではベーゼンドルファーだった) とはいえ、巨匠の演奏会記録としては貴重な音源である事には間違いありません。 |
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